HR|人事が考える、残業は悪なのか?良い残業・悪い残業は?

残業は悪なのか。いち人事・いち会社員としてこのテーマはとても大きいテーマです。”私”自身、上には上がいれど、過去それなりに残業をしてきた経験はあります。

一月150時間程度の残業、年間にして1200時間を超える残業をした経験が私にとっては一番働いた年でした。流石にその一年は心身ともに疲弊してたと振り返っても思います。そんな残業ですが、果たして、”悪”なのでしょうか。

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残業は悪なのか?

残業と一言で言っても色々な種類の残業があります。

・突然の顧客先での自社製品の事故対応のための残業
・締め切りが間近になって切羽詰まっているが故の残業
・上司からの無茶振りでの超短納期に対応するための残業
・顧客向けの提案資料をより良いものにしたいという思いからのもうひと頑張りの残業
・自分の失敗をリカバーするための残業
とにかく様々です。そんな残業、一言で善し悪しをまとめることは出来ません。

悪と断罪出来る類の残業の代表はまずは、企業が従業員に残業をさせておきながらその残業代を支払わないという「サービス残業」、またその逆に従業員が生活の足しにするためにだらだらとわざと残業をする「生活残業」、この二つは企業・従業員それぞれの観点で悪き残業と言えるでしょう。

また、他にも心身に不調をきたすような過度な残業も悪と言えるでしょう。

個人からみた残業のメリット・デメリット

個人からみた残業のメリット

1:収入増につながる

裁量労働制度を適用して働いている人や、管理職として働いている人、サービス残業をしている人…など、例外は多くありますが、一般的には”残業”をするからには”残業代”が発生します。

つまり、端的に言って、残業をすればするほど、残業代が発生し、その分労働者としては収入が増えるということが言えます。

しかも、この残業(時間外労働)は1時間あたりの賃金の25%が割増で支払われます。時間割賃金が1時間あたり1500円であった場合、時間外労働は1時間あたり1875円になります。

企業によっては、法律を上回る30%が割増で支払われたりもします。

2:成果・評価につながる可能性

時間を多くかけること自体が成果に必ずしもつながるわけではありませんが、実務に近い仕事をしている担当者レベルであればあるほど時間を費やすことでそのアウトプットは多くなるでしょう。

こうなると多くの仕事をこなすことにもなり、”成果物”も増えることに寄与するでしょう。そうなると自然と”評価”にも短期的にはつながってくると考えます。

3:人よりも経験を積める可能性

時間は有限ですので、その時間を仕事により多く費やすことはより多くの経験にもつながります。単純に”作業”が多いというだけでは残念ながらあまり経験にはなりませんが、色々な種類の仕事・プロジェクトに関わっているが故に業務時間が多いという場合は、それは”経験”になり得るでしょう。

経験は成長にもつながります。「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉もありますが、若ければこの苦労(残業)が将来の糧になる、なんてこともあります。

個人からみた残業のデメリット

1:私生活を削ることになる

残業は時間外労働とも呼ばれますが、就業時間外に行われるものです。本来であれば、プライベートな時間であった部分を使って働いているということに他なりません。

そうです、私生活を削って仕事をしているということになります。アフター5(ファイブ)とも言われますが、午後5時以降の私的な時間は家族との食事、趣味に費やしたり、自己啓発に費やしたり、飲みに行ったりと、自由に使える貴重な時間です。これらを削らなければならないのはデメリットです。

2:心身の不調につながる恐れ

適度な範囲であれば許容できるでしょうが、過度な残業は心身に不調をきたす恐れがあります。

恒常的な過度の残業は睡眠不足、そして疲労の蓄積にもつながります。また、自分の時間がとれないということはストレス、精神的な不調にもつながりかねません。

過労死ラインとも言われる残業時間は月にして80時間、1ヶ月に45時間を超えると徐々に健康障害との因果関係が強まってくると言われています。

企業からみた残業のメリット・デメリット

企業からみた残業のメリット

1:人件費(コスト)の節約につながる

企業から見た際に大きいメリットのひとつは人件費の節約です。

そうそう単純に行くわけではありませんが、フルタイムで働く正社員4人を雇って合計640時間/月(1日8時間×20日想定)を働かせるよりも、フルタイムで働く社員3人に合計640時間/月(つまり、約50時間/月残業/一人当たり)をさせる方が単純比較でコストは安いのです。

また、そんな単純な話もあれば、短期的な業務量の増減に対応するためには人を新しく雇うよりも、既存の従業員に残業で対応してもらう方が調整がしやすいという話もあります。

企業からみた残業のデメリット

適度な残業は完全悪とし、残業が多くなることで企業が被るデメリットは実は多く存在します。

1:生産性の低下の可能性

ご存知の方もいるかもしれませんが、朝おきてから15時間たつと酒気帯び運転の時と同じ水準まで作業の能率が落ち、それが17時間になると飲酒運転の時と同じ水準までとなるそうです。

つまり、残業下で仕事をしている人は、酩酊状態で仕事をしている!ということにもなります。こうなるとそんな状態では生産性が上がらず低下することはもちろん、不注意によるミス等で無駄な作業が後から発生している。なんてこともありえます。

2:優秀人材の離脱の可能性

過酷な労働環境にいつまでも身を置けるわけではなく、人はそのような環境からどんどん逃げ出していくでしょう。当然、企業側からして必要としている人材すらそのような環境下から脱したいと考え、去っていくでしょう。

優秀な人材の流出は企業にとって痛手にしかなりません。大きなデメリットでしょう。

3:長時間労働による従業員の心身不調の可能性

従業員個人にとっての悪影響はもちろん、企業にとっても従業員の心身不調は本来であれば避けたいものです。

従業員が心身に不調をきたし休職に入る、こんな場合は、そのチームの他のメンバへの影響もありますし、事業運営にも悪い影響を与えます。

人員が減ることで納期が守れなくなったり、その皺寄せが他の従業員にいきその従業員まで不調をきたしてしまう可能性や、とにかく良いことはなく悪いことづくしです。

残業はメリットよりもデメリットが上回る

一時的な、過渡期的な残業であればそのメリットもあるかもしれませんが、恒常的な過度の残業は圧倒的にデメリットが上回るというこことが言えます。

それは、個人にしても企業(組織)にしてもです。つまり、デメリットが上回るということは、総論として「残業は悪である」ということが言えるのではなかろうか、と考えます。ただ、一方で各論として、「良い残業」「必要悪としての在ってやむをえない残業」もありうるということになります。

良い残業と言っても、残業を奨励するまでの意味ではなく、意味合いとしては”必要””仕方がない””あってもよい”というトーンと考えます。

そして、簡単にまとめると…以下と考えます。

”在っても”良い残業とは

・終わりが見えている、期限が決まっている残業
・従業員が望んでいるor納得している残業
・真に必要な業務に対応するための残業
等々

”在っては”悪い残業とは

・終わりのない、恒常的な十分な休息がとれない残業
・従業員に強いる残業
・無駄・無理・ムラの多い残業
等々

会社が従業員に求めることが変化していく

最近は、”ジョブ型”の話が大手企業をはじめとしてニュースでも数多く取り上げられています。ジョブ型と残業は直接的にリンクするものではありませんが、企業が従業員に求めていることの変化が”残業”の位置付けにも影響を与えてきています。

(参考)ジョブ型を推進している企業
富士通/NEC/日立製作所/KDDI/パナソニック/双日/リコー/資生堂/三菱ケミカル/ソニー/アクセンチュア/etc.

企業戦士が必要なのではない

昔(1980年代)流れていた第一三共ヘルスケアのリゲイン(栄養ドリンク)のCMソングの一節に「24時間戦えますか」なんて歌詞があったりしました。

歌詞に込められた思いや意図はさておき、その受け止め方は人によって違いはあれど、「24時間戦えますか」は「24時間働けますか」と感じる人もいたでしょう。

当時はやはり、”企業戦士”が強く求められていた時代でもあったと考えます。

過去の大量生産・大量消費の時代は、時間を投資した分がアウトプットとして現れ、売上・利益にもつながったため、拡大する世の中の需要に対する供給という側面も踏まえ、企業が従業員に残業をさせることで対応をしてきたということが考えられます。

そして、悲しきかな、そんな時代が、”残業”をする人が評価されるなんて風土も合わせて醸成してきてしまったのではなかろうかと考えます。

しかし、時代は変わり、後述するような世の中の変化(背景)もありますが、”滅私奉公”して一企業で勤め上げるんだ!なんて人も減り、企業側もそのような人材を求めないようになりつつあります。

何より、今や、大きな企業は人材の流動化を望んでいます。企業が求めるポジションにマッチする人材が欲しいのです。

自社のことしかわからない人は将来不要になる

これは痛烈です。もちろんゼロ・イチの世界ではないので全ての人が不要になるわけではないでしょう。

しかし、前述した、大量生産・大量消費のモノを作って売れば良い、なんて頃から時代は大きく変わりました。製造・生産は人件費の安い海外中心に移転され…そして今や、その海外(新興国)で育った企業が自ら世界にモノを送り出している状況です。

加えて、”IT”ビジネスが台頭し、この”IT”が企業の成長にも大きなキーとなっています。

さて、この時代の変化に伴い、企業のビジネスモデルも変わってきたのです。モノづくり(良いモノを開発して、良いモノを作って売る)からコトづくり(顧客の価値や体験を売る)に変化をしてきました。

モノづくりも、それ自体がなくなったわけではありませんが、過去の作れば売れた時代のプロダクトアウト(自社技術な考え方から、今はマーケットイン(顧客の意見・ニーズにあった製品開発)へ企業の志向も変化してきました。

こうなると企業が従業員に求めることも変わってきます。そして新しいことも求められます。プロダクトアウトがダメだというわけではなく、マーケット・インも求められてくる、ということです。

自社の強みをもって市場ニーズにどう応えられるのか、市場、業界、世の中の変化等々、自社の”外”のことにも詳しくなり、”外”を知っていることも重要視されていくと考えます。

この観点では他にも様々な表現があります。シナジー、共創、イノベーション、これらは自社の純粋培養な環境下で育った従業員だけで起こすことは非常に難しい事象です。

何か画期的な新しいものをゼロから産み出すというのももちろんですが、既存のもの×既存のものもイノベーションを産み出す方法です。この既存のもの同士を掛け合わせることが今後求められてきます。

世の中の変化が”残業”の位置付けに影響を与えている

この必要性の背景にある理由は様々です。

背景その① 労働基準法における時間外労働の規制強化

非常に痛ましい事件がたくさん起こっています。2015年に起こった電通における長時間労働が原因となる精神疾患から自らの命をたった事件、トヨタ自動車や三菱電機での過労死事件、名だたる大企業、コンプライアンスがしっかりしているはずの大企業でもこのような事件が珍しくありません。

長時間労働は社会課題でもあります。このような様々な事件・事故をうけてというのもあると考えます、時間外労働も規制が強化されてきました。

過去は青天井に残業がさせられた世の中から、今では残業が出来る上限までが定められました。

<時間外労働の上限制限>
年/720時間以内
複数月平均80時間以内
月100時間未満
月45時間を超えることが出来るのは年6回まで
※違反した場合には罰則もあります。

と、”過度な残業”に国として待ったをかけるようになりました。

(とは言っても、これは実は、あくまで”残業”について言っているだけであり、管理職や裁量労働で働く人の業務時間は所謂、”青天井”状態であったりしますし、ブラックな環境下でそれ以上の残業を強いられている人もまだまだ多いのではないかと考えます。)

背景その② 労働力人口の不足(少子高齢化)

日本の労働力人口はどんどん減っています。女性の社会進出に伴い一時期は右肩あがりでしたが、今後はそうもいかないと考えます。

また、絶対的な労働力人口という数(量)の不足だけではなく、その中をみると、労働力としての”人”の平均年齢も高くなってきています、これは”質”的な変化でもあります。

年齢が高くなるだけで、体力的な問題や、親の介護の問題など多くの課題を抱えながら働く人が増えるということにもなります。

<参考>
労働力人口(15 歳以上人口のうち,就業者と完全失業者を合わせた人口)は,2021 年平均 で 6860 万人と,前年に比べ8万人の減少(2年連続の減少)となった。男女別にみると,男 性は 3803 万人と 20 万人の減少,女性は 3057 万人と 13 万人の増加となった。

第1 就業状態の動向 1 労働力人口 – 総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index.pdf

親の介護、子育て、健康…etc.と私生活において担うものがあればあるほど、自由に”残業”が出来るわけではなく、これまでのように毎日会社に出社し、9時ー17時が定時で+残業ありき、なんて凝り固まった働き方ではなく、柔軟な働き方が求められるようになってきます。

背景その③ ダイバーシティ(多様性)の尊重・ESG投資

昨今は様々な観点から、”多様性”も重要視されています。企業として多様性を重視する理由は、多様な視点を製品・サービス開発に活かすことが出来る等その理由は様々です。

そしてもう一つ密接に関わる動きが、投資の動きです。世界的にESG投資が高まってきています。ESG投資とは、E=Environment(環境)、S=Social(社会)、G=Governance(企業統治)を意味し、これらは業績などの財務指標には現れない非財務情報となります。このESGは今後企業が、持続的に成長していくために必要と言われています。

そして、こと、ダイバーシティとの関わりがあるのはこの「S(社会)」となり、この評価項目の中に「従業員のダイバーシティとインクルージョン」が定められてます。

ESGに取り組んでいない企業は将来的な成長が見込めないと判断されて、世界からの投資が見込めなくなってしまうということに他なりません。

多様な人材の働きやすい環境を整えることは、顧客・市場などの外からの評価が高まることはもちろんですが、人材の確保にもつながるというメリットがあります。

ダイバーシティの中に含まれるのは全てです。決して、「女性」だけではありません。外国籍の方や何らかの障がいを持つ方、等々様々です。

残業は悪なのか?

結論は、残業にも在っても良い残業・在ってはならない悪い残業がある。そうです。一概に全てを悪、全てを良では分けられません。

人によっても受け取り方はことなります。そして、”残業”について、出来る人・出来ない人・したい人・したくない人がいます。そしてその裏にある理由も様々です。多種多様すぎて一言では言い表すことが出来ません。

ただ、これまで前述してきた通り、”残業”が出来ること・”残業”をすることがどんどん世の中的に重要視されなくなってくるのではないかと考えます。

限られた時間の中で最大の成果を出すこと、が今後重要視されてくるでしょう。つまり、注力していくべきところは、残業(時間)でアウトプットを出すのではなく、生産性を上げてアウトプットを出すことが必要となります。

この時代の流れ、「モノづくりからコトづくり」に代表されるように、もしかしたら、これは”働き方”にも影響を与えていると考えます。

労働時間という「量」をひたすら注ぎ込んで成果物を出していくのではなく、いかに効率・生産性をあげ、付加価値を生み出すのか、と「量」から「質」に勝負の仕方が変わってきています。

残業はあくまでアウトプットをだすひとつの手段。そうなると、今後、瞬間的・短期的なものはさておき、中長期的な視点で見た際には企業も人も”残業”で成果を出すことは”悪手”ということになるのであろうと考えます。

さいごに

残業についていち個人としての話から、企業の観点からそして、その企業を取り巻く情勢の話まで含めて「残業は悪なのか?」についていち人事なりに考察させていただきました。

世の中の話は、まだまだ先の話にはなるのではないかと考えます。実際に、いち人事として経験者採用の面接においてもまだまだ”働き方”(残業)が多いという理由で転職活動に踏み切っている方にも多く出逢います。それはそれでいいのだと思います。つまり、そういうことなのだと思います。

従業員に残業を強いる企業からは優秀な人含め人材が外に出ようとする。多様な働き方が可能な会社には自分の理想とする働き方を実現したいと思う人(優秀な人含め)が集まってくる。

そうなると企業の淘汰も進むのではないかと考えます。繰り返しになりますが、そう言った意味で、”残業”は手段として”悪手”であるということになります。

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~余談~

学生時代の頃はどうだったのか、とふと思いました。いつだって、”公”と”私”に分けられる人生を送ってきたような気もします。

学校での学業は、多くの人が決して好きではないだろうし、やらなければならないからやっていた、という人がほとんどなのではないかと思います。つまり、学校は”私”でありつつも、当時の自分からしたら”公”であったと思います。

高校の頃はそれこそ朝は9時に始まり、夕方3時4時に終わる。それから部活がある人はあって、帰りは5時6時なんてスケジュールだったかと思います。

そこに、めざす大学によっては、帰宅後の自己学習や予備校通いなどのつまり、勉強時間が加わります。良い大学をめざせばめざすほど、1日あたり3~4時間の学習を3年間する必要があります。

つまり…勉強を学生の仕事と捉えるのであれば、1日3~4時間残業をしているようなものです。机に向かって、PCに向かってひたすら学習をする。仕事でひたすらPCに向かって資料を作る…何か似ています。

やらされているのか・やっているのか

ひとつ大きなポイントが自分の中でも出てきました。やらされているのか(受動的)・やっているのか(能動的)です。勉強、親からやらされてやっている人、自分がめざすところがあってやっている人、これはそのモチベーションは段違いです。

自分が達成したい目標があるからそれに向かってどうしたらそれを実現できるかを考えて能動的に行動している学生、親に言われるがままに難関学校への進学を命ぜられ勉強しなさいと言われる毎日を過ごしている学生、その差は明らかです。

責任の重さ

自分が失敗した時、出来なかった時にどんな影響を周囲に与えるか…という観点。勉強で失敗しても迷惑を被るのは自分、受験での失敗、浪人となったら親にも迷惑はかかるかもしれませんが、あくまで身内。仕事においての失敗が与える影響とは比べられないかと思います。

社会人になってからの仕事上における失敗は迷惑を与える影響範囲が広いでしょう。

ただ、この責任の重さ(プレッシャー)をやりがいに変換できる人と、ストレスに変換してしまう人では受け止め方が全くことなると考えます。

■能動的 × 責任(やりがい)な仕事(残業) = 良
■受動的 × 責任(ストレス)な仕事(残業) = 悪
ということかもしれません。

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