8月、多くの学生が夏休みに入り、夏休みにはインターンシップに参加をする予定の方も多いでしょう。特に、夏のインターンシップは就職活動のスタートとして非常に大切な第一歩となります。インターンシップで学んだことは今後の就職活動に大きく寄与すること間違いなしです。さて、こちらではそんな夏のインターンシップ参加時における「服装」についてスポットを当てて、いち人事の見解をご紹介したいと思います。
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【前段】そもそも、インターンシップって何??
就職活動の時期になると、先輩からインターンシップの話を聞いたり、周りでも実際にインターンに参加したりしている人を目にしたり、そんなことが多くなってきているのではないでしょうか?
日本では本格的な就職活動(採用選考)に先立っての“プレ”就職活動的な位置づけにもなり、自分が興味のある業界や業務について実際に経験をすることでギャップを減らし、就職後のミスマッチを防ぐことにも繋がります。
【前段】インターンシップっていろいろあるよね?
確かに、一言にインターンシップと言っても実は様々なインターンシップがあります。大きくわけるとインターンシップは以下の3つに分けられると考えます。そして、”服装”もインターンシップの形態をもとに指示されている場合もあります。(例:お客さんと接しない企業ないで閉じるインターンはビジネスカジュアル、お客さんと接する様な就業型のインターンシップはスーツ等)
1DAYインターンシップ
1日で完結型するもので、主に、企業側の会社説明に加え、短時間で完結する、グループディスカッションや先輩社員との座談会、職場見学等々がよくあるスタイルです。インターンシップと言う名前ですが、事実上、“イベント”のようなもので、就活広報解禁となる、3月前後にきわめて開催が多くなるものです。興味のある業界について一番簡単に知れる方法でもあり、比較的開催回次も複数あり、多くの学生が参加できるように組まれており、気軽に参加できるのが良い点です。(もちろん、その分応募者も多いですが。)
短期インターンシップ
数日~数週間に及ぶインターンシップで、スタイルは多岐にわたります。プロジェクト的に参加者同士でチームを組みなんらかのテーマに取り組み、最終日に社員に向けてプレゼンを行うスタイルや、数週間であれば、実際の職場に入り込み社員から指示をうけ、仕事を教えてもらいながら特定のテーマに取り組むスタイル等、様々です。会社によっては関係者が張り付いてみなさんを見ているケースがほとんどで、“裏で”評価されていることは間違いありません。
中~長期インターンシップ
数か月~年単位に及ぶインターンシップ。このスタイルになると、ほとんどが業務体験型で、実際に会社で行われている業務にアルバイトのような形で参加することが出来ます。気軽に複数の会社で行うというわけにもいかないため、自分の目的・達成したいことをしっかりと明確にしたうえで参加を進める必要があります。
一定期間週○日は勤務等が中・長期に渡り発生するので、サークル活動、ゼミや授業へ与える影響も大きくなり、メリットに対してのデメリットも大きいものと考えます。中・長期のインターンシップともなるとその後の選考に裏で繋がっている可能性は極めて大きくなります。
【前段】なんで会社はインターンシップを開催するの?
企業のPRとして
会社の認知度向上のため。学生に会社のことを知ってもらって、会社のファンを増やそう!という活動です。興味を持ってもらえれば、本選考にも来てもらって入社してもらえるかもしれないし、縁がなかったとしても、会社のファンにさえなってもらえたら、将来的なお客さんとなってもらうことが出来たり、ビジネスのパートナーとなってもらえたり…とするかもしれない、という草の根的な活動での位置付けです。
採用活動として
優秀な学生に早期に接触し、会社へ引き込みたい。ということで、採用活動の一環としてインターンシップを開催している会社も多数あります。インターンシップでは、皆さんが会社を見る・知る機会でもありますが、一方で会社から見られているという理解も踏まえて参加しましょう。
会社としてインターンシップを通して学生のことを評価するのは、面接での見極め以上に正確に出来ますし、面接では見極めし辛い”社会人としての基礎力”や理系であれば”スキル・技術力”なども測ることが出来ます。そのため企業側観点でインターンシップを通して学生を見極めることは非常に貴重な機会ともなっています。
職場の活性化として
学生視点での皆さんのフレッシュな意見というのは職場にとっては時として新鮮で、非常に貴重なものとなります。みなさんが職場に入ることで、その職場の活性化や、職場の若手社員の社会人としての意識向上等にも繋がります。
社会貢献として
学校教育の支援という形で、文部科学省等からもインターンシップの推進がされています。学習と社会での経験を結ぶことで、将来のキャリア・人生設計について考える機会、学習意欲の向上が意図となります。
サマーインターンシップの服装、何を着たら良い?
指示は企業によって様々と考えますが、これが当然の答えです。夏季インターンシップの実施案内等において企業から事前に案内があるケースがほとんではないかと考えます。
例えば…
「インタンーシップでの服装はビジネルカジュアルにてお越しください」
「インターンシップは私服でご参加ください。」
「自由な服装でご参加ください。」
等々と企業によって案内があるでしょう。
サマーインターンシップの服装、企業から指示がない場合は?
企業への問い合わせの仕方(メール)
件名:(ご質問)夏季インターンシップに関する服装について
○○株式会社
採用担当者様
お世話になっております。
御社のインターンシップへ参加させて頂きます、○○大学 ○○と申します。
つかぬことで大変恐縮ですが、インターンシップに関して確認をさせていただきたいことがありメール致しました。
インターンシップにおける服装に関してですが、ご案内を拝見しましたところ特段服装に指定がございませんでした。夏ということもありますので、クールビズ(ビジネスカジュアル)にて参加を考えておりますが、差し支えございませんでしょうか。
瑣末な確認で申し訳ございませんが、ご教示のほどよろしくお願いいたします。
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○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○
TEL:
E-mail:
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サマーインターンシップの服装、スーツの場合は?
スーツでの参加が指定されるケースは当然想定の範囲と考えます。この場合どの様な格好をしたら良いか?です。スーツは一般的にジャケットとパンツ(スカート)がセットのもののことを指します。
一般的な格好は、
・白シャツ
・ネクタイ
・ベルト
・パンツ(スーツ下)
・靴下
・革靴
となります。色は基本的には「黒」「紺」「グレー」等のダークカラー且つ無地が望ましいでしょう。ここに、その他の小物(腕時計、ネクタイピン等)が加わります。
※女性はもちろんパンツタイプでもスカートタイプでもどちらでも問題ありません。
サマーインターンシップの服装、クールビズ(ビジネスカジュアル)の場合は?
クールビズは一般的にノーネクタイ・ノージャケットのことを指します。ビジネスカジュアルと比較的意味は近しいものとなります。ビジネスカジュアルとしてはジャケットの着用を阻むわけではないため、”ビジカジ”が指定の場合はジャケットは任意となります。
一般的な格好は、
・ベルト
・パンツ
・靴下
・革靴
となります。ここにジャケットが任意、となります。シャツも落ち着いた色合いであれば、必ずしも”白”に限定する必要はありません。
※心配であれば、ネクタイは一本カバンに忍ばせておけば良いと考えます。
サマーインターンシップの服装、私服の場合は?
”私服”というのは非常にやっかいです。なぜなら包括する範囲が非常に幅広いため、その企業が意図している範囲がどの程度なのかがさっぱりわからないためです。企業によっては、私服(襟付きのポロシャツはOKだけど、流石にTシャツ・短パンはない)という意味であったり、私服(本当になんでも良い、夏だし暑いからタンクトップ・短パンでもウェルカム)くらいの企業もあるかもしれません。
のが良いと考えます。
※業界によってこの”許容範囲”は全く異なって来ますので、その点はご承知ください。
サマーインターンシップの服装、会社には就業規則(服装・身なりに関する規則)がある場合も
本来は、どの様な髪型にするか、どの様な服装をするかは個人個人の権利であり、会社が縛れるものではありません。縛って良いものでもありません。そのため、会社側が一方的に髪の毛の色を指定したり、ファッション(例えばピアス等)を禁止することは出来ません。
ただし、会社は企業経営の円滑な運営・秩序の維持という観点から就業規則において服装・身なりに関して合理的な範囲で定めることが出来ます。つまり、従業員はその規則に従わなければなりません。
わかりやすい例で言うと、例えば、
・モノづくりメーカーの生産ラインにおける就業ではサンダルは禁止、必ず安全靴を着用することが定められている
・”安全”、労働災害防止の観点からヒールの高さに制限が決められている
等々です。
事細かに規定することはなかなか難しいため、企業によっては”お客さんが不快と感じない服装”というようにやや柔らかく規定されているところもあるでしょう。
いずれにしても、企業によっては服装・身だしなみに関して規定があるところが存在しているということを理解しておいていただければと思います。そして、もしそれがある場合通常はインターンシップ(特に就業型)に参加する学生にもそれと同等の取り扱いが適用されるものと考えます。
さいごに
2025卒からは採用にも直結することが公にされていますが、今現在でも、企業はインターンシップに参加した優秀な学生に関しては予め”唾を付けたい”と考えています。そのため、インターンにおいて評価されることは採用選考においても有利になる可能性が高まります。”服装”のみでその判定がくだるわけではありませんが、TPOを踏まえて服装を整えることが出来ることは社会人基礎力として大切な基礎のひとつと考えます。
アンテナの高い人は感じているかもしれませんが、昨今の企業における新卒採用活動は今までの一括採用スタイル(大量に応募者を集めてふるいにかけ大量に落とし、残った人材を採用する)から、個別採用スタイル(自社に合う人材をピンポイントに狙って取ってい[…]