転職・就活|そのマナー実際どこまで気にされている?転職・就活マナーを考える

以前、とっくりでのお酒のつぎかたを発端として、マナー講師が新たなマナーを創造しているのでは!?と、話題になっていました。ここでは転職活動・就職活動において実際どのようなマナーが本当に気にされているのか、いち人事担当者の独断と偏見で考えていきたいと思います。

マナー・ビジネスマナーとは

マナー(英語: manner)とは、人と人との関わりで当然その場面でしかるべきとされる行儀・作法のことを指す。これは自分一人のとき、他に見ている人が誰も居ない場合でもそれを守ることが望ましい価値観であるが、その場合は「マナー」ではなく「道徳」(モラル)として論じられるのが一般的である。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/マナー

「ビジネスマナー」とは、ビジネスシーンで仕事を上手に進めるための礼儀作法のことを指す。具体的には、ビジネス上での身だしなみや電話対応時のマナー、言葉遣いなどが挙げられる。

https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=2666

マナーとは端的に言って礼儀・作法ということになります。

その① ノックの回数は3回、本当に面接官は見ているか?

わざわざ面接官がノックの回数を数えているかどうかといいますと、残念ながらカウントしていません。ノックの音が何回するかに聞き耳を立てて待っているわけではなく、面接官としては、ノックが聞こえたら、「どうぞ」と呼びかけるだけです。一般論として、部屋に入る際は、しっかりノックをして、面接官からの「どうぞ」の一言を受けた上で、「失礼します」と言って入るが良いですね。

もちろん、回数を気にされないからといって、5回も6回もノックする必要もありませんし、変にリズミカルに叩いてみたりするのも禁物です。ノックの回数が「1回」と少数だと、面接官が聞き逃す可能性や、「あれ、今ノックされたのかな?」と認識してもらえない可能性もあります。そういう意味だと、マナーとしての話はさておき、「3回」という回数自体は適切なのかもしれませんね。

その② 面接終了後にお礼メールをしないのは失礼?

マナーとしてしなければならない必要性はありません。お礼メールがなかったからと言って、マナーに欠ける!なってない!なんて思いません。ただ、人事担当者としてはお礼メールを頂くこと自体は大変嬉しいです。そして、それが面接の合否に影響を与えるかどうかでいうと“原則”影響は与えません。

一部、傾向としては年配の面接官に多いのですが、お礼メールで評価をあげる人もいたりしますし、私自身、面接後にお礼と共に如何に会社に入りたいかを熱く語ったメールを貰った際には、心にぐっと来るときもあります…。2次面接の枠が余った際に、誰を1次から繰り上げて通すか、という際に、お礼&熱い思いメールをくれた人を通したことはあります。

お礼メール、して損はありません。した方が良いか?と聞かれたら、して損はないです、との答えになります。

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その③ 面接室への入退室の際のお辞儀の角度は30度がマナー?

接客業なら所作として見られている可能性はあるにしても、コーポレート部門、開発職、営業職等々の面接を行っていますが、それらの面接においてはお辞儀の角度を気にしたことは一度もありません。

極端に90度のお辞儀をされたら戸惑うかもしれません。20度なのか30度なのか、はたまた40度なのか、そんなのことは些細なことです。適切なタイミングで適切にお辞儀が出来ればよいと考えます。お辞儀は感謝であったり、お詫びであったり気持ちを表す方法の一つでもあります、“30度”という角度に拘らずに、面接終了時には少し気持ち深めにお辞儀をし、退出をするのが良いかと思います。

その④ 面接での服装、Yシャツは白がマナー?

Yシャツの色…水色だろうが、ピンクだろうが、ストライプ柄だろうが、気にしません。金・銀・ショッキングピンク・真っ赤等々極端な色で来たら驚きますし、さすがに不信感を抱きますが、所謂、一般的な紳士服店等お店で売っている良く見るYシャツであれば、問題ありません。

ただ、“白”は無難な色で、選んで間違いはありません。人は色々な視覚的情報も無意識に収集しているため、与える印象としても、白色であれば、清潔な印象を与えることが出来ます。その他、水色であれば、さわやか、涼しげ、安定といった印象を与えることが出来るかもしれませんし、薄いピンク色であれば、柔らかい、ソフトな印象を与えることが出来るかもしれません。

あくまで第一印象ですので、それらの印象は面接を通し、会話をしていく中で、面接官の理解は進んでいきます。“色”が結果に直接的に影響を与えることはありませんが、もし心に余裕があれば、服装というのは自己を表す方法の一つでもありますので、好きな色を着て行ってみてはいかがでしょうか。気持ちもあがり、緊張感も薄れるかもしれません。

その⑤ 「最後に何か質問はありますか?」に対し、逆質問はするのがマナー?

「最後に何か質問はありますか?」と投げかけられたからといって質問をしないと失礼になる訳ではありません。しなかったからと言って評価が下がることもありません。もし、本当にないのであれば、ないで問題ありません。

ただ、良い逆質問は良い評価につながる可能性があります。逆に、悪い逆質問は悪い評価につながりかねません。上手い逆質問が出来る自信がなければ、そこは思い切ってしないというのは手です。差支えない質問例は、中途採用者に期待する点、社風や企業理念から会社として取り組んでいる具体的な施策について等。悪い質問例は、残業時間・待遇・福利厚生等についてです。(これらの質問は内定をもらったあとにすれば良いです。面接中に聞くのは“条件”で会社を選んでいるという印象しか与えません。)

もし、逆質問をする場合には、オープンクエスションですること、また、何故それを聞きたいのかという背景・意図を明確にしておくこと、面接官からの回答に対し、「ありがとうございます」等の単語で返事を返すのではなく、「○○の様な取組もされているのですね、そのような取組にはとても共感できますし、魅力に感じます。お答え頂きありがとうございます。」等文章で返すこと。は大切かと思います。

逆質問は質問によっては皆さんが企業を評価することが出来るチャンスでもあります。逆質問を通して、本当にその企業に行けば自分の求めていることが達成できるのか。それを確認する良い機会でもあります。

さいごに

いかがでしたでしょうか!?もちろん、このような面接時のマナー、服装といったものは業界・職種によっても多少変わってきますし、受け取り手がどうマナーを認識しているかにも大きく関係してきます。極端な話、もし、研修提供会社のマナー講師として応募をしているなら、様々なマナーに気を付けるべきです。また、ノックなんてナンセンス!といっても、そのナンセンスなマナーを信じ切っている面接官もいるわけですね…。

万全を期す、という意味では、気を付けるに越したことはありませんが、あまりマナーにとらわれ過ぎて、思わぬ失敗に繋がってしまったり、ぎくしゃくし不自然になってしまったりするのでは、むしろ良い結果は生まれません。社会人として培ったこれまでの経験、自分自身を信じて、普段通り、“丁寧”に面接にのぞんでいただければと思います。

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