面接を直前に控えている方、きっと緊張されているのではないでしょうか。中途採用者の面接において、面接官は、入社後しっかりと定着してくれそうか(安心感等)、入社後活躍できそうか(優秀さ、ポテンシャル、適応力等)、ポジションにフィットするか(スキル、応募者が持っているイメージとポジションのギャップの有無等)を確認しています。
転職面接に臨む前に改めて意識しておきたいポイントをまとめたいと思います。
何を求めて転職するのか、何が達成出来れば転職成功なのかを再度自問自答する
面接直前に、今更?未だに?と思われるかもしれませんが、これは都度自問自答して頂きたいと思っています。やりがい、給与、スキルアップ、人間関係、都心に出たい、田舎に戻りたい等々様々な理由で転職活動を始めているかと思いますが、改めてその思いを再度意識してください。
面接の場は、企業が皆さんを評価する場でもありますが、当然、言わずもがな皆さんが企業を評価できる・選ぶ場でもあります。面接官の人となりや、その企業でどういった点でやりがいを感じることが出来そうか、ただ、面接官の質問に答えるのではなく、能動的にコミュニケーションをはかり、その企業へ転職したら達成したいことを叶えることが出来るのかどうか、それを判断する貴重な機会が面接の場でもあります。
転職希望先の業種・企業についての研究を行っているか?
転職をする際には、同一業界内で同一職種での転職(IT業界のSEからIT業界のSE etc.)、同一職種で業界を変える転職(アパレル業界の人事から自動車業界の人事 etc.)、同一業界内での職種を変える転職(外食業界の営業から金融業界営業 etc.)、業界も職種も変える転職(広告業界の営業から不動産業界の経理etc.)の大きく4パターンに分けられるかと思います。
ただ、普段の仕事をこなしているだけでは、人によっては応募先の業界や企業、職種についての知識を十分に得られてない人も多いかもしれません。しかし、面接官はその程度の事は知っていることを当然のように期待しています。志望するからにはしっかりと調べているだろうと考えるからです。
そのため、業界や職種、募集ポジションに対しての面接官の期待に達しなレベルの浅い知識は、低評価につながりやすいです。これは、入社後の定着への不安感、募集ポジションと応募者の考えのギャップが大きい、つまりミスマッチの懸念を強く抱くからです。
中途採用者は一度社会人を経験しているが故に新卒以上に様々なことを期待されています。面接における質疑で、当たり障りのない一般的な回答ではなく、如何にこれまでの経験をベースとした回答が出来るか、自分自身としてその業界・職種をどのように捉えているかというのも話せることも重要なポイントになってきます。
転職理由は前向きに語れるように準備できているか?
面接官、人事担当者は“この人、うちに来てもまた辞めてしまうのではないか?”という心配を実は心の中で抱いています。その心配を面接では払拭してあげなければなりませんし、転職理由に納得してもらわなければなりません。後ろ向きな理由を真っ先に出してしまうと、面接官の不安感を増大させ、良い結果に繋がりません。転職理由は前向きに語れるよう準備しておきましょう。例えば…
■仕事が忙しい。残業が多くて、ワーク・ライフ・バランスのとれた働き方がしたくて…
→今は仕事が充実しているが、今後は、より自己研鑚も行いスキルを高め、それを仕事で更に活かせるような環境で働きたい。
■給料が安い。残業代が出ない。
→今任せてもらっている仕事は~だが、より責任ある仕事を任せて頂き、会社からもしっかり認めてもらえるような環境で頑張っていきたい。
■人間関係で上司や、同僚と色々あって…
→現在は個人で仕事をする側面が多いが、周囲の人と連携し、チームとして大きな目標に向かっていけるような環境で働きたい。
■会社が赤字。事業先行きが不安で…
→会社の事業方針により、プロジェクトによっては凍結される等、自分の思う存分仕事の出来る環境でなくなってきてしまった。より充実した環境で仕事がしたい。
等々ですね。少しでも参考になれば幸いです。
自身のことをしっかりと語れるか?強み・弱み・キャリアプラン等々
もし、この人が会社に入ってくれた時にどのように活躍してもらえるだろう、そんな想像をしながら面接官は面接をしています。これまでの業務経験の中で、自身で能動的に取り組み、課題意識を持ち改善や改革に向けて取り組んできた話や、困難と思われたことをやり遂げたこと、自ら高い目標を掲げてその達成に向けて頑張ったこと、面接の中では様々なことを聞かれると思います。
今一度改めて、ご自身の経験を振り返って頂き、その経験の中で自分がどんな強みを発揮してきたのか、どんな時に苦しんでどのように克服してきたのか、そして、今後どのような人材になっていきたいのかを具体的に語れるように準備をしてください。これまでのキャリアとこれからのキャリアをしっかりと関連付けておいてください。それが見つからないと社会人歴が長ければ長いほどなかなか面接官を納得させることは難しいです。
面接では、度々“何故~?”という質問を繰り返し受けます。自分にも“何故?”という言葉を少なくとも3度、4度と投げかけ、深堀し、答えられるように準備しておくのが望ましいです。
・なぜ転職を希望しているのか?(大質問)
→現職はIT企業においてソフトウェアの開発をしているが、今後のキャリアにおいて、より顧客に近い立場で、
ソリューションを提供するような仕事をしたいと考え転職を考えている。
・なぜ顧客に近い仕事がしたい?(なぜ?①)
→これまでの業務は委託を受けた内容にのっとって…というのが主な仕事だった。ITのスキルもついてきて、今後はそのスキルをベースに、実際の顧客の課題を解決出来るような提案をしたい。
・なぜ実際の顧客の課題を解決・提案をしたい、そう思うに至ったのか?(なぜ?②)
→…(ご自身の具体的経験を交えたエピソードをお話頂くのが良いです)
と、掘り下げられていきます。あくまで上記は一例で質疑もかなり簡略化していますが、よくある想定出来る大きな問いかけ、そしてそこから、“なぜ?”という質問が複数の観点から2,3繰り返されることを想定しておいてください。もちろん、大きな問いかけに対し、あらかじめ“なぜ?①”の様な答えが含まれていても全く問題はありません(むしろ、その方がわかりやすい部分もあります)が、回答が長くなり過ぎないように注意しましょう。
当日の服装・持ち物の準備は出来ているか?
あとは当日を迎えるにあたってしっかりと整えるばかりです。問題ないかと思いますが、当日着る服は準備できていますでしょうか?しっかりとYシャツにアイロンはかかっていますでしょうか?心を引き締め面接に臨むためにも、ピシッと服装も準備下さい。
持ち物の準備も出来ていますか?特に予め応募先企業から持って来てくださいと言われているものを忘れるのは極力避けたいです。当日準備を始めるのではなく、前日には持っていくものをしっかりと整理し、準備を整えておいてください。
当日の会場までの行き方(イメトレ)は出来ているか?
初めて行く場所はなんだかんだ道に迷ったり、地図を見ながらのため思った以上に着くまでに時間がかかってしまったりします。面接会場最寄り駅までの行き方、最寄り駅から面接会場(ビル)までの行き方は事前にしっかり確認しておきましょう。
時間が許すのであれば、当日は予定時間の1,2時間前には一度面接会場のビルまで行ってみて、現地を確認する。その上で、会場には入らず、近くのカフェ等で面接時間まで準備を行う、改めてトイレ等で服装を確認しておく、というのが理想です。(あとは…1次・2次・最終面接で会場が異なるケースもあります。2次・最終面接の方、1次と同じ会場だろうと思い込まずに、しっかりと案内を読み会場がどこかを確認下さい。)
最後に…面接日の前日は早めの就寝を!
Tomorrow will be a big day! 当日にフルに力を発揮できるようしっかりと休息を取ってください。間違っても朝まで飲み明かしたり、ベッドに入ったもののスマホをいじりだし…気づけば寝るのが遅くなってしまったり…なんてことはしないように十分に気を付けてください。最大限にパフォーマンスを発揮するには十分な睡眠をとることが必要不可欠です。
まとめ
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。面接を控え、緊張されているかと思います。人事を尽くして天命を待つ。出来る限りの準備をして、あとは天に任せましょう!面接は人(面接官)と人(みなさん)がコミュニケーションを相互にとって、相互にマッチを図る場です。準備が整いましたらあとは、“縁”です。しっかりと悔いの無いよう存分にお話をしてきていただきたいと思います。