転職|一度決めた入社日を遅らせたいが延期は可能なのか?

転職の際の面接の中で、先方からのオファーのタイミングで、度々言及のあったであろう”入社日”。自分自身の都合、現職での都合、先方(転職先)の都合、諸々自分なりに勘案し、各所調整し、決め切ったはずの一度調整した入社日。

色々な事情あるかと思いますが、当初握った入社日を後になってから延期したい!出来ますでしょうか?について、いち人事として考察を述べていきます。

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転職先と一度調整した入社日を遅らせたいが延期することは可能か?

答えはYES and NOです。

出来る場合と出来ない場合があります。と、例の如く白黒はっきりつかない回答となりますが、やはり、様々な勘案すべき要素があるからこのような答えとなります。

では、こちらについて「出来るでしょう」という観点と、「いやいや出来ないでしょう」という観点、その他諸々の観点から、以下以降ケースを交えてお伝えしたいと思います。

どの程度入社日を延期したいのか?

もちろん、全ては”あなた”と”企業”の双方の都合の折り合いがつけばどうにでもなると言ったらなります。ただ、一般論としてどうなのか、と言ったところについてこちらではいち企業の人事としてお伝えします。

1日~数日延期することは出来るのか?

事情によっては出来ると考えます。

いち人事としては、1日~数日程度であれば、事情によっては諸々勘案し、入社日は変えずに、年次有給休暇ないし欠勤として休んでもらうということで考えます。

入社日を延期するよりもせっかく○月1日入社としたのに、○月4日入社等中途半端な日付での入社の方が社内的には色々な手続きが煩雑にもなりかねないので事務担当者としては避けたいと思ったりします。

数日程度であれば、○月1日入社のまま、必要な期間を有給なり欠勤で処理をして初日の出社日をずらすなんてテクニカルな方法がとれるかもしれません。

1週間~数週間延期することは出来るのか?

こちらも出来るかどうかは、事情と企業判断によると考えます。

1週間~数週間ともなると流石に入社後に年次有給休暇なり欠勤という判断もし難くなってきます。そのため、もし実現するとなると”入社日”(労働契約締結日)を後ろ倒しにするしかないと考えます。

企業によっては入社日は一律、”1日付”でしか運用していないのだから、1週間、2週間といった中途半端な延期は出来ないというところもあるかと考えます。そうなるとそんな企業では1ヶ月単位での後ろ倒しともなるのですが、1ヶ月も後ろ倒しは考えられないと、なることも当然あり得ます。

最悪、たかだか1週間、数週間と言えど企業の判断として内定を取消すということも考えられます。

1ヶ月延期することは出来るのか?

出来るかどうかは繰り返しですが、企業側の判断によります。

ただ、流石に1ヶ月ズレるのは許容し難いですし、”約束”が違うのではないですか?というところで、”あなた”と”企業”間での信頼関係が大きく損なわれることは間違いないと考えますし、場合によっては一度決めたにもかかわらず、そこまで延期しなければならないのであればこの話は無かったことにします、と内定取り消しの判断を下すこともあり得ると考えます。

ただ、この「1ヶ月」は調整上ありうるギリギリのラインと考えます。

1ヶ月以上、2ヶ月・3ヶ月延期したい

もちろん、企業側の判断にはよります。

しかし、こうなってくると…3ヶ月も、となると最早、場合によっては別の人を探して取り直した方が早くきてもらえる可能性すら出てきます。

約束も当初と大きく異なることから、余程”あなた”が企業から認められていたり、余程企業側が優しくない限りは、内定取り消しになってもおかしくないと考えます。

とは言っても、”あなた”としては止むを得ない事情があるのです、と思うかもしれませんが、企業側は入社前の内定者の入社日についてはそこまで考慮してくれる可能性は低いと考えます。

2ヶ月・3ヶ月もの入社日の延期希望を申し出られた場合は、企業側としては一度リフレッシュ(内定を取りやめ)させて、また縁があった際には…、とゼロスタートとなってもおかしくないと考えます。

遅らせること(延期)が出来ない理由

理由①:転職先の運用上の問題で日付が変えられない(変えたくない)

受け側の手続きの話として、中途入社の入社については”1日付け”での入社タイミングしか設けていない等の事情がある場合があります。そんな場合には数日、1週間等細かな入社日の前倒しは転職先にも受け入れてもらえないでしょう。

月途中の入社となると企業側としても、給与計算上の取り扱いや、年次有給休暇付与等管理に関わる部分の取り扱い等々”1日付”で入社頂くよりも色々な取り扱いが煩雑になるケースがあるため避けたいと思っているというのもあるでしょう。

理由②:既にアサインしたい業務が計画されており入社の遅れが業務に悪影響を与える

ある程度しっかりと受け入れの計画を立てている場合は、既に入社後に”あなた”にやってもらいたい業務が明確に用意されているケースがあります。

その場合、入社日が遅れるということは業務上、大きな影響が出る可能性があります。その業務が遅延したり、もしかしたら他の人に負荷がいってしまったりするでしょう。

そのため基本的には一度決めた入社日は遅らせたくない、と企業側・職場側は思っています。

もしかしたら、”あなた”の入社と合わせてチーム編成の変更により、誰かが別チームへ異動するなどの社内での人事異動も組まれているかもしれません。

理由③:既に受け入れプログラムの予定が組まれており申し出のタイミングからは調整が困難

企業によっては入社日から数日間の中途採用者に向けたオンボーディングを行う企業もあったりするかもしれません。

このオンボーディングの内容次第によってはそんな自由に日程調整は出来ないので、当初双方で握った予定日での入社をお願いします。というケースもあります。

受け入れ初日は所謂、入社の手続き的なものが一般的ですが、その他にも、情報セキュリティやコンプライアンス系、企業内の組織に関する説明、会社規則の説明等々様々な入社にあたっての新規受入者の教育が用意されていることがあると考えます。

これらがe-learningで調整されていれば良いですが、責任部署の担当者からの直接の個別のレクチャーだったりするとその調整にも労力がかかっています。

理由④:約束は約束(契約は契約)だから

難しい話ではなく、約束は約束だからです。採用内定・内定承諾も○月○日に入社してもらいます・入社しますといった約束事であるためです。

企業側としては新しく人を雇う、”あなた”からしても職を変えて新しい会社と契約を結ぶという非常に大きな意味を持つ約束事でもあるため、反故とまではいかないまでもその契約の始期を変えたいというのは認め難いという話があっても全くおかしくはありません。

それ相応の理由がない限りそれを変更するのはおかしいよねということです。

入社日を遅らせる(延期)するために出来ること

採用担当者に速やかに連絡することがまず大事。

それが唯一の”あなた”自身が出来る入社日を遅らせる(延期する)ために出来るアクションです。しっかりと理由も説明したその上で、返ってくるボールを待ちましょう。

入社日を遅らせること(延期)が出来るかもしれないケース

予期せぬ止むを得ない事情であれば会社として事務的な都合は横において考慮してくれる可能性はあります。

ケース①:引っ越しが間に合わない

転職に際して転居が必要な場合、前職もギリギリまで働いていたりするとなかなか引っ越しのタイミングもピンポイントにならざるを得ないかと考えます。

転職タイミングが4月などの引っ越しをする人が多い時期だと、転職が決まったタイミングで既に3月末の引っ越しの手配ができません!なんてこともあるかもしれません。

この際は転職先に相談するしかないのですが、場合によっては入社日を調整してくれる可能性はあるでしょう。

入社日決定後、速やかに引越し業者に何社か連絡をしたが、入社日までに引越しをすることが業者の都合上難しそうである。1週間ほどずらすことは可能か?

というリクエストですね。

ケース②:家族の事情

近しい親族が危篤状態になり見守りたい等、なにかしら切羽詰まった予期せぬ”あなた”に責がない事象の場合、企業として勘案する可能性はあります。(いち人事としてこれを言われたら、1週間・2週間程度入社が遅れてももう仕方がないと思います。)

これらの「やむを得ない事情」であれば言わずもがな皆さんも会社にしっかりと相談することとは思いますが。

入社日を遅らせたい(延期したい)際のNG理由

その1:現職の引き継ぎが終わっていないから

何を持って引き継ぎが完了となるのかの判断がそもそも難しいですが、引き継ぎが完璧に終わることなんてほぼあり得ません。

”あなた”に出来ることは現職で残された時間でできる限りの引き継ぎをすることだけです。

転職先(受け入れ企業)からすると”あなた”の現職での引き継ぎがうまくいっていないことは全く関係ありません。引き継ぎ期間も含めての入社日調整がなされたはずです。その後のことはどんなに引き継ぎがうまくいっていなかろうがそれは現職企業の責任と考えます。

また、この申し出をすることは転職先を全く尊重していないと考えます。

こんな状況があるかもしれません。

あなた
現職で引き継ぎが上手くいっておらずどうしても残らなければなりません。
企業
”あなた”に○月○日来て頂けないとこちらの仕事の引き継ぎができません。前任者は△月△日に異動が予定されていて”あなた”には3ヶ月かけてその方から仕事を引き継いで欲しいから○月○日入社と考えていたのですが。
企業
新規プロジェクトが○月○日に立ち上がります。あなたには~~の部分で最初から参画していただきたかったのですが…。任せられそうにないですね…
これから一緒に仕事をしていく転職先のチームよりも、これから去ろうとしている現職のチームを優先したいんだなと受け取ります。

その2:有休消化をしたいから等完全な私的理由

入社日が決まった後に言うのは悪手中の悪手です。

入社日を調整する最初のタイミングから現職での有休消化も見込んだ上で先方に入社出来る日付を調整しておかなければなりません。

後から、やっぱり有休消化をしてから入社したいので入社日を延期できませんか?なんて申し出は、心証ガタ落ち間違いなしです。

入社日を遅らせる(延期)するためには4つの要素が大切

入社日を遅らせる(延期)するためには以下4つが大切と考えます。

・申し出のタイミング
・受け入れ側(企業側)の都合(オンボーディングプログラム等)
・受け入れ側(職場側)の都合(業務アサイン・調整等)
・当初約束した入社日を遅らせるのも止むなしのそれ相応の止むを得ない事情

が揃うと入社日の再調整(延期)が叶うと考えます。

転職エージェントを使っていれば、そのルートでの相談を

転職エージェントは色々なケースを扱っています。そのため、入社日を再調整したい。なんて話はよく聞いている相談の範疇となります。もし、転職エージェントを使っていればそのアドバイザーにも相談してみましょう。もし、転職エージェントを使わずに活動している方がいましたら、是非エージェントの活動も視野に入れてみてはいかがでしょうか。様々な転職における”困った”をサポートしてもらえます。

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さいごに

別記事の入社日が早まることについては喜ばしい場合もありますが、入社日が遅れる、これは人事としても受け入れ先の職場としてもとても残念極まりない事象です。

人を一人受け入れるにあたっては当然企業側として受け入れの準備を整えて楽しみに期待をして待っているわけです。

止むに止まれぬ事情であれば勘案する余地はあるかもしれませんが、中途半端な理由で入社日を延期したい申し出をすることは企業側からの信頼を大きく損ねる可能性が高いです。

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