転職・就活|面接官って何人?1人だけ?2人?3人?人数が多い理由は?それぞれの役割は?

面接を控えて気になることは、どんなことを聞かれるのだろう?ということはもちろん、他にも、面接官って何人なのかなぁ?と気になる人もいるのではないでしょうか。

もしくは、面接が終わった後に、3人もいたけど、それぞれどんな位置付けだったんだろう?等

後から面接官の人数について気になってきた、なんて方もいるかもしれません。

ここでは、これまで10年以上採用担当を担ってきた、いち人事として、面接官の人数についていくつかの観点からご紹介いたします。

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面接官って何人?そもそもの面接官の役割とは

面接官の役割は大きく二つです、「面接を通しての候補者の評価」と「面接を通しての候補者の惹きつけ」です。

面接官の役割① 面接を通しての候補者の評価

誰もが一番認識している面接官の役割がこちらです。面接官は予め設定された時間内に、適切な質問を行い、その候補者が自社にマッチするかどうか、優秀かどうか、といった観点で候補者を評価する役割があります。

人となり・能力・スキル等の人物評価だけではなく、履歴書・職務経歴書だけではわからないその他の様々な候補者に関する情報収集も役割として含みます。

面接官の役割② 面接を通しての候補者の惹きつけ

実はこれは企業としては非常に大きい役割です。面接を通して、適切な情報提供、適切なコミュニケーション等を通して候補者の自社への志望度合いを高める、という大きな役割も担っています。

面接官が積極的に会社について開示してくれるや、面接官が候補者に対して面接の中で候補者(”あなた”)の発言にフィードバックをくれるであったり、面接官が質疑応答の時間を設けて候補者(”あなた”)の不安や疑問に対して真摯に回答をしてくれることもこの役割をしっかりと担うためのものとなります。

面接官って何人?一般的には1~3人

あくまで、一般的に「1~3人」ですが、いくらでも該当しないケースはあります。

多い場合は、4人なんてことはあります。いち人事として経験をしたことがある最大面接官数は自分自身を入れて面接官6人に対し候補者1名の6対1で行ったことすらあります。

当然、”何故その人数なのか”については企業によってケースバイケースによってそれぞれの理由が存在しています。

ただ、残念ながら企業側が事前に教えてくれない限りは、当日、一体何人の面接官が登場するのか?ということを事前に知ることは出来ません。

もちろん、転職や就活の口コミサイトである程度の情報収集はできるため、それを参考に心の準備を整えるということは出来るかもしれません。

そして、ご存知の通り、面接が進むにつれて、登場する面接官の役職は上がってくることになります。

面接官って何人?どんな人が面接官として出てくる?

さて…面接官の人数に入る前に、どんな人が面接官として出てくるのかについて簡単にご紹介します。

面接官として出来うる人は、大きく3つの属性に分けることができます。

その① 人事
その② 職場
その③ 外部委託先

です。それぞれ更に細分化すると

その① 人事 (役職なし・主任・係長・課長・部長 etc.)
その② 職場 (役職なし・主任・係長・課長・部長 etc.)

と…職位で分けられますし、
職種(営業、経理・財務、設計開発、企画、品質保証等)の観点での面接官を人選することもあります。

新卒で職種別採用の様な場合は、2人面接官が出てくる場合は人事+該当職種の職場面接官、というスタイルになるのではないかと考えます。

職場担当者は基本的に、転職における面接であれば求人元部門からアサインされることになります。新卒採用の場合は、応募職種に該当する職場であったり事業部門から職場面接官が登場することになります。

その③ 外部委託先

は、遭遇するケースはまだ珍しいかもしれませんが、企業によっては採用面接の一部を外部のプロにお願いをしていることもあります。(実際私が、過去に受けたことのある某商社で、外部の人との面接に遭遇したこともあります。)

この場合は殆どのケースで1次面接、そして面接官が1人なんてケースが多いと推測します。

面接官って何人?複数の場合は役割分担がある!

面接官が一人の場合…存在する役割を一人で全てこなすということにはなるのですが、面接官にもいくつかの役割があり複数面接官がいる場合はその分担があらかじめ決まっていることが多いと考えます。

面接を運営する上で、面接官の仕事は、当然、全員共通する役割として、応募者を評価する役割や応募者を惹きつける役割も担っています。

しかしながら、実務的な仕事も当然存在していますので、その役割を分担してることになります。

・面接調書を作成する役割
応募者の発言内容や姿勢等、情報収集に注力
・司会進行をする役割
聞きたい主要トピックを漏れなく聞く、時間内に面接が完了する様に面接を取り仕切る立場
・質問をする役割
採否を判断するにあたって聞きたい質問を投げかけ、必要に応じ深掘り質問をする役割や、専門性をはかる役割等もあります。

これらは、面接の中で応募者(”あなた”)が面接官を観察することで概ね直ぐにわかるのではないかと考えます。

ずっとメモをひたすらとっている人、面接の最初に口火を切って全体の司会進行をする人、ところどころでつっこんでくる人…等々ですね。

面接官って何人?一人の時はどんな体制?役割分担?

さて、面接官が一人のケースもよくあります。

特に1次面接などの選考の初期段階の際に面接官が1人というケースが多いと考えられます。なぜなら、1次面接は最終的な採用可否を判断する場ではないためです。

そのため、1次はある程度職位が下の方など一人に任せて会社として採用にさく労力を抑えているということになります。

この様な場合、その一人は前述で紹介した、

①人事
②職場
③外部委託先

のいずれかの人になります。

最終面接で一人であった場合は、人事責任者または職場担当者のそれなりのポジションにいる責任者、役員等であると考えられます。しかしながら、最終面接で面接官が1人である…という経験はいち人事としてはありません。

面接官って何人?二人の時はどんな体制?役割分担?

面接官が二人である場合は、パターンとしてはいかが考えられます。

①職場から1人、人事から1人
②職場から2人
③人事から2人

王道は「職場+人事」から一人ずつ出てきて2名で面接を行うという組み合わせです。

もちろん、面接官が管理職であるのか?ないのか?という話もありますが、この場合は、職場からは管理職で人事からは管理職ないし担当者なのではなかろうかと考えます。

さて、この様な場合には”人事”が面接の司会進行、調書作成を担い、”職場”が突っ込んだ質問等を行うという様な役割分担になっているのではなかろうかと推測されます。

具体例
SEの面接に行って、面接官が二人出てきた。
一人は人事、最初に口火を切って面接導入、進行、メモを取りながら面接を進める。
一人は職場、現場でSEをしていて、応募者がSEに適性・素養があるかを質問を通して確認。

というケースがわかりやすいのではないでしょうか。

また、このケースで二人いる目的は、面接の最後でよくある”逆質問”にしっかりと対応できるためというものもあります。会社の制度・規則・教育等に関することは人事が回答し、SEとしての業務内容等については職場が回答するという役割分担がなされています。

更に、面接上の不用意な発言を抑えるために、人事がしっかりとその場を仕切るという意図が含まれていることもあります。

これが最終面接であれば、職場(一定以上の高い職位の人)+人事(管理職)なんてことが考えられます。

面接官って何人?3人の時はどんな体制?役割分担?

さて…3人になると更にパターンが増えるので全てを列挙するのも…という形にはなりますが、

①職場から2名・人事から1名
②職場から1名・人事から2名
③職場から3名
④人事から3名

ということになりますね。ただ、人事から3名という線はほぼないのではないかと考えておりますので、下記では割愛します。

さて、この様な場合にどんなことが考えられるのか…

①の場合、人事からの面接官が担当するであろう役割はこれまでご紹介してきた通りです。この場合、職場からの2人の面接官は、所謂、一定職位の責任者と仕事(実務)のことがよくわかっている人の2人なのではなかろうかと考えます。

管理職はあくまで組織(チーム)のマネージャとしての参加、もう一人は、具体的な採用をしようとしているポジションに対しての専門性・素質を有しているかの確認するための参加、なのではなかろうかと考えます。

②の場合、職場からの管理職、そして司会進行の人事とメモ役の人事の3人になるのではなかろうかと推察します。

③の場合、司会進行も職場からの面接官に任されているということになりますので、これまで述べてきた役割を職場3人で分け合うということになります。

面接官って何人?4人以上も…なんでそんなに多かった?

採否を決定するにあたって多くの関係者の同意を取り付ける必要がある様な場合や、責任者が望んでいる場合に面接官が増える傾向にあります。

例えば…企業が経験者採用にて、高度なスキルを有する「ソフトウェアエンジニア」を取りたい、となった場合、その最終面接で以下の様な面接官体制を敷くなんてことも考えられます。

・求人元部門のマネージャ
最終的な採用権限を持っている、求人元部門の責任者として参加

・求人元部門の技術者
エンジニアとしての技術力を図るために専門的・技術的力を評価する位置付けで参加

・人事管理職
面接を取り仕切る位置付けで全体の司会進行役として参加

・人事担当者
面接中のメモ取り係として他の面接官が質問に集中できる様にするために参加

あっという間に4名となります。

もし、これに受け入れ想定部署が複数に渡る様な場合にもうひとつ他の部署のマネージャ・技術者までが参加したら、あっという間にその数、6人!…なんてことにもなってしまいかねません。

もしくは、新卒採用などで採用時に受け入れ(配属)部門まで決めてしまう様なことをする際に、

・~~開発本部の管理職
・~~営業本部の管理職
・~~企画本部の管理職
・人事

なんて形でそれぞれの組織から面接官を出すなんてことをしたらそれで4名、5名になってしまう。なんてことも考えられます。

企業規模によっては最終面接などで、役員が勢揃い…なんてことも考えられます。この様な場合には、その人数に応じて、4人、5人、6人、7人なんてこともあります。

いち人事として組んだ面接において最大の面接官人数は6人でした。ただ、これは経験者採用の面接においてです。新卒採用において組んだ面接の最大の面接官人数は4人です。

面接官って何人?オンライン面接だと裏にもいたり…

特に経験者採用における面接の話ですが、最近は、オンライン面接も増えましたが、オンラインになったことでFtoFでやっていた時に比べて気軽に職場の人が、「聞いてるだけでいいから、カメラ・マイクオフで入ってもいい?何人まで入れる?」なんて聞いてくることが増えた気がします。

実際に対面で面接をする際は、応募者の方に余計なプレッシャーを与えないために、必要最小限の面接官で実施をすることが多いです。もちろん、会議室のキャパシティの問題もあります。

ただ、会社側は会議室からオンラインで入る、なんてことをした際には、画面に映っている面接官は2名だけれども、画面外に実は職場の関係者が2、3人座っているなんてシーンもあったりしたことがあります。

厳密にはこれらの人は面接官ではありませんが、応募者評価にコメントを出しうるという意味では一部面接官的な要素も含んでいます。

新卒採用の面接などでも若手人事担当者の勉強のため等で、オンライン面接の際に画面に映らないところで見てもらっていたりなんてしたこともあります。

オンラインになったことで、”画面外”の空間ができて裏にはたくさんいる…なんてシチュエーションが知らないところで発生しているかもしれませんね。

蛇足

なるほど…とここまで書くと、逆に応募者の皆さんも同じことが出来るわけですね…。新卒であれば、友人同士で交代で企業の面接を”見学”出来るなんてことにすらなりかねないということですね…。

面接官って何人?気になる人はエージェントの活用が吉!

「面接官って何人でしょうか?」なんて話、企業に直接は聞きづらいですよね?聞いても答えてもらえないどころか、企業側からすると「(なんでそんなこと聞いてくるんでしょう)」と首を捻られてしまうかもしれません。

ところが、エージェント(アドバイザー)は知っている可能性があります。場合によっては、企業からその情報を引き出してくれる可能性すらあります。

当然、応募者としては気になるかかもしれないポイントのひとつだと、アドバイザーは理解をしてくれているためです。エージェントは他の人もその企業に紹介をしている可能性が高いため、紹介先の情報を多く持っている可能性が高いです。

そのため、色々知りたい…相談したい…と思う方は、転職活動・就職活動でエージェントを活用してみることをお勧めします。

※いち転職経験者として転職活動にはエージェント活用を強くおすすめしますが、いち人事としては新卒での就職活動においてはエージェント活用はあくまで”サブ”の位置付けでの活用をおすすめします。

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面接官って何人?面接官の人数等に関わるQ&A

面接官が複数だと多数決で決まるの?

結果的に多数派の意見が通る、ということは往々にしてありますが、多数決で決めているわけではありません。

面接官が複数いた場合には、これまでご紹介してきた通り、その複数名の人のバックグラウンドがそれぞれことなり、面接における位置付けも異なることがあります。

そのため、どんなに人物面が良くても、専門性が足りないとなれば経験者であればその点を持って不合格となるかもしれません。逆に、新卒などのポテンシャルで見る度合いが強ければ、専門性が足りなくともその他の点でカバーできたりもします。

企業が持っている、人材要件に照らし合わせて合否を判断することになるので、多数決ではありません。大きな企業になればなるほどこのあたりは整備されています。

規模の小さい企業になればなるほど、トップ(職位の高い人)のひと声で合否が決まったりもします。

同じ企業なのに友達と人数が違った…何故?

複数名面接官がいる場合に、一人の面接官が都合が悪くなったとしても、応募者の日程を変えるわけにはいかない場合や、企業として継続できると判断された場合には面接官が一人欠けようとも実施されることはあります。

逆に面接官が多かったという場合、それはそもそも友人の方の面接官の人数が欠けていたのでは?と考えることが出来ます。新卒採用面接では考えづらいですが、経験者採用などでは職場からの要望で急遽面接官が増えたりなんてことはケースとしてあります。

一次面接でも出てきた同じ人が二次面接でも出てきた…何故?

ありえますね…私がいち人事としても経験があります。特に、経験者採用の面接で、1次面接で登場した面接官が次の面接にも参加する…ことがあります。新卒では滅多に起こらないのではないかと考えます。

さて、これは、職場から面接官が出てくる場合に、1次は求人元の課長、2次は求人元の部長が出るなんて際に、”課長”が自分が通した候補者が部長からどう見られるのかを気にする、という点がひとつあげられます。

そのため、面接後に部長とちゃんと話をしたいという気持ちがあるということです。同じ場にいることで、同じレベルの情報で合否に関わることが出来る、そのために出るなんてことがあります。

面接官がたくさん…誰をみて話したら良い?目線はどうする?

面接官の人数が多いと、一体誰を見て話したら良いかわからない…なんて方もいるかもしれません。心配はいりません、基本は、質問をしてきた人に対してその人を見て返答をすれば問題ありません。

贅沢を言えば、時々は他の面接官にも目を向けてアイコンタクト、”あなたに向けても話していますよ”というアクションをとってもよいとは思います。

しかし、そんな気をまわす余裕がない…なんてこともあるかと思います、そんな時は、質問をしてきた人の目をみて返答する。そうすれば間違いありません。

面接官が複数いる、座席は上座が偉い人?

一般論としてはその通りです。いち人事としてアレンジをする際には、上座に一番職位が高い人に座ってもらおうとします。が、現実そこまで面接官自身は気にしていないことも多いです。

3人の場合…下座が人事、真ん中が一番主要人物、そして上座にもう一人…なんて形で、”主要”と考えられる人に真ん中に座ってもらうケースもあります。つまり、一番偉い人に真ん中に座ってもらうこともあります。

さいごに

いち人事、及び転職をした経験から面接官の人数についてご紹介をいたしました。

いかがでしたでしょうか?面接はその場に行くまでわからないことも多くて不安でいっぱいかと思います。本記事が少しでも皆さんの心の準備を整えることに寄与できたら、幸いです。

では…皆様の面接での良い結果を祈念して以上といたします。

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