オンライン面接がかなり市民権を得てきた昨今ですが…そんなWeb面接において、カメラオフで参加する”面接官”がいる…なんてことがあります。
純粋に、「なんでだろう?」と感じる方もいらっしゃるでしょうし、「こっちはしっかりと準備してカメラオンで出ているのに、何故、面接官はカメラオフ?」と不信感をいだく人もいるのではないでしょうか。
ここでは、実際に、いち人事として自身の所属する会社の面接官が「カメラオフ」で面接に参加するところに遭遇した経験含め、何故、オンライン面接においてカメラ・ビデオオフの”面接官”がいるのか?どんな理由が考えられるのか?等についてご紹介いたします。
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Web面接、臨むにあたっての注意点は?
Web面接の参加に際して注意しておきたいことは事前チェックも含めていくつかあります。是非、以下も参考にしてみてください。
新型コロナの影響で一気に広がりを見せたWeb面接(オンライン面接/リモート面接)ですが、通常の面接とはまた違うポイントで気を付けると良いことがいくつかあるなと、Web面接を実施しており感じていました。Web面接を受ける応募者側として[…]
Web面接、実施まではどの様な流れですすむ?
Web面接が実施されるまで、実施の流れは以下の様なイメージになります。
- 面接日程の調整・FIX
- 面接前の下準備(実施場所の検討・決定等)
- 面接URLを受け取る(出来れば前日前までに)
- 接続確認を行う(出来れば前日前までに)
Microsoft Teams:Teams アプリでデバイス設定を開き、[テスト通話を開始] をクリック
Zoom:接続テスト(https://zoom.us/ja/test) - 面接開始時間、数分前にURLにアクセス
ココで大きく2パターン
・面接官が”開始”するまで待機画面になるパターン
・いきなりミーティングルームに繋がるパターン - 自身がミーティングルームに入室できたらまずは挨拶
・「はじめまして、○○と申します。本日はどうぞよろしくお願いします。」 - 面接開始
- 面接終了
・面接官の指示に従い退出をする
・もちろん最後は「本日はお忙しいところ貴重な時間をいただきありがとうございました。では、失礼いたします。」
※この「面接官がカメラオフ!」という事象は、ここでいう「6.自身がミーティングルームに入室できたら挨拶」のタイミングで、「あ、面接官の顔が映っていない、カメラオフでは?」と気づくに至ることとなります。
Web面接で面接官がカメラオフ!何故?考えうる理由は?
いち人事として、基本的に面接官が面接でカメラオフは良くない、と感じています。ただ、実態としてそん面接官がいるのも事実です。
止むを得ない事情も考えられますし、もちろん、しょうもない理由でのカメラオフもあります。
その1.参加場所がセキュリティ上カメラ不可等
そんな場所からWeb面接に参加しないでほしい…その通りだと思います。
しかしながら、なんらかの事情によってセキュリティ上カメラを使用することが禁止されている環境から参加せざるを得ないなんて状況にある面接官がいるかもしれせない可能性もないことはありません。
学生の方には想像がしづらいかもしれませんが、社会人の方であればその様な場所も確かにあるのだろうな、と想像して頂けるのではないでしょうか。
オンラインでの打ち合わせ・商談が当たり前になった反面、出社する人もいる中で、オフィスからオンラインミーティングに出るハードルがかなり高くなっている実態があったりもします。それは…適切な部屋が取れないという事象です。
なぜなら、オンラインミーティングに参加するためにそれぞれの従業員が”一人”であるにもかかわらず、会議室を抑えるケースが増えてきたためです。
出社しなければならないけど、オンライン面接のための場所が取れない…なんてなった際に、オフィスの片隅から音声のみの参加、とならざるを得ないケースも存在しうると考えます。
その2.PCにカメラがついていない・機器の不調等
カメラをつけてください…PCにカメラがないならスマホでもいいのでカメラオンにしてください…と、こちらも面接官に言いたくなってしまいます。
しかし、カメラが付いていないパソコンを使っている、なんて方も、多くはないものの社内に存在はしています。
例えば、業務で使用しているパソコンがデスクトップを使用していてカメラがついていないなんてことがひとつ具体的な事例としてあげられます。
社内同士の打ち合わせのみにしか参加しない従業員の場合、カメラの必要性が少ないことからもたないまま過ごしていることがあります。この様な場合に、面接だけのために用意をしない、という判断をした可能性も考えられます。
もしかしたら一時的に機器が不調であるということも可能性としてはあるかもしれません。
その3.ネットワーク負荷(回線)の問題
最近は、会社の中で大勢の人をオンラインで集めてセミナーや説明会をするときなどは、社内からの参加者はカメラをオフにしてくれ、なんて文章を通知内に記載して出すくらいに、社内ネットワークの負荷が大きくなっています。
面接は例外であって然るべき、と一人事としては考えますが、もしかしたら、企業によっては社内ネットワークへの負荷低減のため必要でない限りはカメラオフでのWeb会議をする様に呼びかけている可能性もあります。
面接はカメラをオンにすべきまさに必要な状況と考えますが、面接官によっては、優先度が異なり、その様な状況を鑑みてカメラオフにする人も存在します。
面接の途中でビデオがかくついてしまうや、音声が途切れ途切れに聞こえてしまう、なんてときに、負荷を少しでも減らしてより良い環境下で面接をするために、断りをいれて「カメラオフにしましょう」とするなんてことは往々にしてあります。
その4.企業ポリシー(面接官保護)
応募者に対して不誠実である、不信感を抱かせる…なんて多くのデメリットがあるにも関わらず、面接官がカメラをオフにすることは、もしかしたら”面接官保護”を目的としている可能性があります。
面接官の個人特定を避けたり、オンラインの場合、もし面接を録画されてしまい、それをネットで流されてしまった…なんてことになった場合に面接官が大きな被害を被る可能性があるためです。
企業によっては、その様なめにあったことがある場合は、デメリットは承知でもカメラオフにしましょう…なんて判断が裏にあるかもしれません。あくまで想像です。
ただ、面接官が名乗らない、これには多くの人が遭遇しているのではないでしょうか?この面接官が名乗らないのは、企業のポリシー(面接官保護)の一例と考えます。
就職活動・転職活動、何度となく繰り返される「自己紹介」、自分ばかり面接のたびに自己紹介をしているけれども、面接官は名乗らない!なんかもやもやする。なんて感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?ここでは、企業のいち人事担[…]
その5.カメラ(ビデオ)を重要視していない
そもそも、画面にお互いの顔が映っていることを重要視しない、なんて企業(面接官)もあります。
前述でネットワーク負荷のお話をしましたが、多くの人が社内から参加するセミナー・イベントなどをオンラインで実施する際には”最初だけ”カメラをオンにしてお互いの顔が確認できたらカメラをオフにするなんてことをすることもあるくらい、ビデオは通信に負荷がかかります。
いち人事としても数多く実施する面接の中で、応募者側ないし企業側のなんからの要因でビデオがうまく映らないなんて状況に遭遇したことは多くあります。
では、その様な際に、カメラが映らないから面接を再設定するか?と言われると、そうはしません。(そうする企業もあるかもしれませんが…)
その場合は、カメラオフにし音声のみで面接を継続させます。そのため、カメラオンにこだわっていない。それは相手に対しても自分についても、ということもあげられます。
その6.面接官自身が映りたくない
残念なことに、「自分は画面に写りたくない」なんて正直にいう面接官もいたりします。
いち人事としては、「それはないでしょう」という感覚なのですが、応募者にはカメラオンを求めながらも何かと理由をつけて頑なに自分はビデオをオンにしようとしない、そんな職場の面接官にも出会ったことがあります。
比較的年齢が上の方に多い傾向に見受けられますが、おそらく「抵抗感」があるということなのだと考えます。
その7.カメラオフの面接官は「傍観者・見学者」
他に考えられるのは、カメラをオフにしていると思われる面接官は、”面接官”ではないという可能性です。
例えば…画面上に企業側から4名の出席者がいるが、2名はカメラオンで2名はカメラオフ…という状況において、カメラオフの2名は面接を実施するわけではなく、「ただ、聞いているだけ」という位置付けで、発言は一切しないためわざわざカメラをオンにしない、余計な人を画面に出さないという意図でカメラがオフになっていることもあります。
カメラオフの人はもしかしたら、ただの面接のメモ役かもしれません。
人事の若手担当者が面接調書の作成を担うなんてことは当然の如く考えられます。
では、その質問もしない、ずっと下を俯いてメモをとっているであろう人事若手担当者をわざわざビデオオンにさせるかどうか?というとしないのではないか?という見方です。
カメラオフの人はもしかしたら、転職・就職エージェントの人かもしれません。
実は、エージェントによっては自社が紹介した人の面接での対応や、企業がどの様な人材を求めているかをより詳細に把握するために、面接を”見学”するなんてこともあります。
エージェントはただの傍観者であり、面接に関与はしません。むしろ、カメラオンにすることで、企業にも応募者にも悪影響を与える可能すらあります。そのため”オフ”にしているということになります。
オンライン面接になってから、この様なシチュエーションに遭遇することがいち人事としても、いち転職経験者としてもありました。
カメラオフの人はもしたしたら、面接を”見学”している社員かもしれません。
面接には誰しも初めてがあります。それは企業側の従業員にとってもそうです。そんな、「初めて面接官をします」なんて場合に、「面接がどのように進行されているのか見学したい」との要望を受けることはいち人事として良くあります。
そんな場合には、実際の面接を”見学”してもらうこともあります。この場合、見学者であり、採用選考プロセスに必ずしも直接関係がありませんので、やはり”カメラオフ”で参加してもらうことがあります。
良くあるのは、企業側(会議室)ー候補者(自宅)なんてケースでは、会議室の画面外に座ってもらって実際の面接の様子を見学してもらうなんてケースです。
Web面接で面接官がカメラオフ!どう対応したら良い?
その⓪ 面接は面接、面接官の顔が見えなくともすべきことはする
相手の顔が見えない中、こちらだけ顔を見せて面接をすることには不快感や不安を感じるかもしれません。
相手の表情がわからない、ということでしっかり聞いてくれているのか?自分の話に共感を示しているのか、それとも腑に落ちていない感じなのか?そういった諸々のことがわからないことでのやりづらさもあると考えます。
しかし、選考という場である以上、合否が出るまでのプロセスにおいては応募者はまだ選ばれる立場となります。
そのため、相手の顔がたとえ見えずとも、面接は面接と捉え、質疑に真摯に対応するということが必要となります。
そんな理不尽な…と思われるかもしれません。ただ、1回、2回の面接を堪え…合格、となった際に途端に、ボールは応募者(”あなた”)に渡ります。選考プロセスでの扱いに納得がいかなければ、辞退をすれば良いのです。
その① 一人でもカメラオンの面接官が居れば触れないのが”手”
さて…面接官が複数いて、その中でカメラオフの人がいるものの…他にしっかりとカメラをオンにしている面接官がいる場合、その際には、”あなた”からは画面がオフになっている面接官の存在については触れないというのもひとつの判断と考えます。
企業としては、少なくとも一人はしっかりと面接官としてビデオオンで参加しているわけです。
そして、その面接官がカメラオフの他の面接官について何も言わない以上は、応募者の方から積極的にその点に関して触れる必要はないと考えます。
カメラオフの人が存在している可能性は前述でご紹介した通りさまざまです。その事情を企業側はいちいち説明をしないという可能性も十分にあります。
ただ…丁寧な企業であれば、しっかりとカメラをオンにできない理由なり、カメラをオンにしていない面接官の存在を冒頭に述べ、応募者に対してお詫びを添えるなり、承知を得るでしょう…。
どうしても、気になるのであれば、もちろん聞くのも問題ありません。通常考えうる企業であれば、理由を答えてくれるでしょう。
その② 面接官が全員カメラがオフだったら…
こんなことに遭遇することは考えられませんが、この様な場合は、逆になんらかのネットワークなり機器の不具合・設定ミス等が考えられます。
この場合は、「つかぬことをお伺いするのですが、面接官の皆様のビデオがこちらでは映っていないのですが、私のビデオは写っていますでしょうか?」と全体に何かおかしい点があるのではないか?と投げかけてみてはいかがでしょうか。
「カメラがオンになっていない様ですが、オンにしてもらえませんか?」なんて直球は投げない方が良いと考えます。向こうは、オンにしているつもりかもしれない中、応募者側から何かを指示する様な言い方は避けた方が無難と考えます。
その③ どうしても後々腑に落ちなければ合格後に聞いてみる
後になってからどうしても気になる、腑に落ちない、となった場合には、合格となった際にそこで初めて聞いてみてもいいかもしれません。
「Web面接で面接官のお方の顔を見ながらお話ができなかったのはとても残念だったのですが、何かご事情があったのでしょうか?」と。この返答次第で、内定を受ける受けないを考えても良いのです。
合格後だからこそ企業側も快く応えられる内容であるかもしれません。
「あ~…失礼しました。カメラオンになっていなかったのは、人事の若手のメモ取りです。」であったり、「オンになっていませんでしたか…?それは大変失礼しました…てっきり映っているものとばかり思っていました。」なんて話が返ってくるかもしれません。
Web面接で面接官がカメラオフ!失礼では?辞退すべき?
確かに失礼だと考えます。応募者にはカメラオンを当然の如く求めておきながら、面接官側はカメラをオンにしない。
オンにできないならその正当な理由を説明して、応募者に断りをいれる必要があると、いち人事としては考えます。
さて…この様な企業は、自社が選ばれる立場にあるという自覚が乏しく、自社が応募者を選ぶのだという目線が強いのであろうと考えます。
その様な企業を選ぶことは、”リスク”があるのでなかろうか…と、いち個人としては感じます。
ただ、一方でその一面のみをもってして判断するのも早計ではあります。
最終的には、自分自身の直感と、その企業での将来的なキャリアのビジョンに基づいて決定を下すことが重要です。
面接の一部分だけでなく、全体のプロセスや相互のコミュニケーションの質を総合的に評価することが望ましいです。
就活の時に嫌というほど聞かされる、”マナー”。何かと学生(候補者)の方にばかり求められているのではないかと感じます。当然、企業にも求められているマナーがあるのではないか?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、なかなか、企[…]
さいごに
さて、最近増えてきたWeb面接、それに伴い、以前だったら遭遇しなかったことに遭遇する様になってきました。そんな、オンライン面接で面接官のビデオがオフ!どんな背景があるのか、いち人事として、いち体験者としてご紹介いたしました。
少々企業よりの意見であったかもしれません…。
オンライン/Web面接にて面接官のカメラがオフだったからと言って気にすることはありません。面接は面接です。粛々となすべきことをなせば良いと考えます。
では、皆様の転職・就職活動の成功を祈念して以上と致します。
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