転職活動を始める際、新卒の就職活動の時に希望はしたものの残念ながら不合格となった会社への挑戦や、以前の転職活動において不合格となった会社へのチャレンジについて、「一度不採用になったのに再度応募しても良いのだろうか?」「再応募はバレたりするのか?」と思うことはないでしょうか?ここではそれについていち人事としての意見を述べて行きたいと思います。
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一度落ちた企業への再応募は可能か?
結論としては基本的に「可能」です。
私自身が個人的に目にしたことはありませんが、求人に「再応募不可」と記載がなければ問題ありません。どうしても気になる場合は問い合わせするのもありですが、わざわざ問い合わせをされるくらいでしたら再応募をしてしまう方が早いです。
ただ、「可能」と言ってももちろん諸条件はあります。
再応募が可能と考えられる具体例
・新卒の就職活動時に落ちた企業へ、第二新卒での挑戦や数年後の転職活動時の応募。
・前回応募時から一定期間の間がある場合。
・同一企業の他の求人案件への応募の場合。
等々であれば再応募することで再度選考をしてもらえると考えます。
再応募が不可と考えられる具体例
・同一の求人案件に短期間内での再応募。
・「再応募不可」と記載がある企業・求人案件への再応募。
意味合い的には、”再応募”という行動は妨げられていなくとも、再応募をしても再度”不合格”となることが間違いないというものになります。
また、案件問わず企業の求める最低ラインに達していないと判断された場合は、どんな求人案件に応募しても書類選考で遠慮なく全て不合格の結果になるでしょう。
再応募が可能な理由(いち人事の見解)
結論だけ「可能」ですと言われても、「何故?」「本当に?」とモヤモヤする人もいるかもしれません。理由は様々ですが、以下のような理由が考えられます。
大きなひとつは、企業は基本、”あなた”が応募した求人案件にマッチしているかどうかで合否を決定します。そのため、別の求人であればマッチする可能性があるからです。
つまり、同じ求人案件への応募でなければ、基本的には応募可であろうということになります。
前述の「一度落ちた企業への再応募は可能か?」で記載した、「同一企業ではあるが、他の求人案件への応募の場合。」というのがこれに該当します。
これをさらに具体的に例示すると以下です。
スキル・経験面での例
A案件では、○○の経験が足りずに不合格。
ただし、B案件では、△△の経験が求められており、B案件には合格。
年齢面での例
A案件では30代半ば程度を実際は希望していたためスコープから外れ不合格としたが、
B案件では20代半ばを求めていたので、B案件では合格。
※年齢要件なんてわからないじゃないか、なんて意見も当然あるかと思いますが、
企業からすると求人票から少しは”読み取って”下さいというものです。
会社にもよるためあくまでいち例ですが
・役職が主任・係長と書いてあれば若くとも30前後〜40手前
・役職が担当者と書いてあれば20半ば後半〜30前半
といった具合です。
等々様々な観点を理由に、ある案件では不合格となっても、他の案件ではその不合格ポイントが必ずしも不合格ポイントとはならずに合格となりうる可能性があります。
同一求人への応募の場合は、前回の応募から一定期間以上の間が空いていることが必要です。そして、その間、経験もスキルも伸張している場合に再応募をした際には、再選考を受けることが可能と考えます。
再応募に当たって気をつけたいこと
不合格理由を振り返り、改善する
今更言われても…という場合は、自分なりに何が不合格だったかは振り返ってあたりをつけていただくしかありません。
中途採用に当たって多くのケースで不合格になるのは、求人案件との経験・スキル面でのアンマッチです、”人物面”が理由で不合格となるケースはあまり個人的には見かけません(これは業界・業種・雇用形態にももちろんよると思いますが)。
不合格理由としては様々なことが想定されます
・技術や経験の不足であり、求人案件上の求めるスペックを満たしていない
・面接時の熱量
・転職への思い
・転職理由
等々です。
後述しますが改善ができない類の理由で不合格となっている際は、残念ですが、再応募しても合格への期待は薄くなります。
同一求人への応募の場合、再応募をするまでには期間をあけよ
同じ求人に再応募を考えている場合は、半年から1年程度の間を空けることが良いと考えます。
その間にその求人に求められている経験・スキルをしっかりを磨いた上で、再応募する必要があるからです。前回と同じ内容で応募をしても、企業側がよほど困って書類選考のハードルを下げていたり、書類選考の担当者が変わっていたりして評価の観点にブレがあったりしない限りは書類が通ることはないでしょう。
同じ求人への再応募の場合は、しっかりと、明確にPRできる部分を増やすことが必要です。そういった観点ではやはり、資格・試験も有用なPRポイントになり得ます。経理・財務であれば、簿記の資格や、その他インフラエンジニアなどであればAWSやAzure等の資格、全般的にはTOEICも有効かもしれません。
※求人票上で求められているスキルを磨くことが必要です。
同一企業の他の案件に応募することを考えている場合、これは半年・1年も間を空ける必要はないと考えます。書類選考で落ちていれば、正直何故落ちたのかはわかりません。
そのため、自身としてその企業の他の新規案件の方も自身にマッチするのでは、と思ったのであれば、別の案件で不合格となったからと言って指を咥えてみている必要はありません。とりあえず応募しましょう。
再応募をアピールに変える
1回不合格となっていることで、あなたとしては気後れしてしまっていたり、隠したい気持ちもあるかもしれませんが、伝え方次第ではそれは「熱意」として受け取ってもらえる可能性があります。
履歴書や職務経歴書を送る時に、一緒に添え状を用意し、そこで再応募であることとを述べましょう。
・ある程度期間が空いているのであれば、前回応募時から何が変わったのか(経験・スキル等)。
・短期間内での他の求人案件への応募であれば、前回不合格となった案件と比べて今回応募の案件に自分がどうマッチしていて貢献出来そうなのか。 等
です。
私として過去の第二新卒の採用において、
なんて言われたことがあり、もちろんそれだけではありませんが、その熱意も十分に伝わってきましたので1次面接は合格としました。
再応募は出来ても”不合格”という結果は変わらないことも
当然、再応募をしたい=再度選考をしてもらいたい、という意味と思います。しかしながら、求人案件毎の判断による合格・不合格ではなく、会社として”不合格”という場合は、一見再応募が出来て受け付けてもらえたかのように見えても、”不合格”という結果は何度応募しても変わらないことがあります。不合格理由が不明な場合がほとんどですが、何度も落ちる場合は、もうその企業との縁はなかったと諦め、切り替えるのが良いでしょう。
転職回数、短期間での離職がネックになっているケース
企業の人事部門などがポリシーとして、転職回数○回以上の人は離職リスクが高いので絶対に採用しない!と決めていたり、現職入社直後1年以内に転職活動をしている人は採用しない!と決めていたりするケースです。
こうなってくると残念ですが、それに該当する場合は何度応募しても結果は変わらないでしょう。
コンピテンシーの不足がネックになっているケース
企業として求めている人財のレベルに達していないと判断された場合です。
コンピテンシーは人事的には社内で良い成果を出している優秀な人材の行動特性のことです。
この”行動特性”を有していない=優秀ではないと判断された場合は、企業の求める水準に達していないということで、求人票に対しての評価はもちろん、対企業としてマッチしない(不合格)ということになります。
ただ、当然企業側が”あなた”のコンピテンシーに気づけていない可能性、”あなた”がしっかりと伝えられていない可能性というのも当然ありますので、しっかりと自己分析をして頂き、もしまた面接のチャンスが得られた際には再度しっかりと伝えられるようにしておくのが良いです。
”人となり”がネックになっているケース(社風に合わない等)
コンピテンシーと近しいところはありますが、もっと”感覚的”なところとも言えます。
わかりやすくいうと、企業側が思い描く欲しい社員イメージ「元気で明るい体育会系が欲しい」や、「黙ってコツコツ着実にやってくれる人が欲しい」「上司の言うことには二つ返事で対応してくれるような人が欲しい」といったものに合致しない、と判断された場合です。
転職の再応募はバレるのか?
一概にYES /NOを答えづらい質問にはなりますが、再応募はバレると思って応募するのが良いでしょう。
しっかりとしている会社であれば再応募はバレますし、気づきます。
どういった場合であればバレるのか、バレないのかをいくつかご紹介します。
再応募がバレるケース
・中途採用の候補者管理システムがしっかりと構築されており、その中でデータ管理がされている。
例)某有名企業提供の中途採用者の管理システムでは、”再応募”のフラグが存在しており、すぐにわかるようになっていたりします。私も活用していますが、”この応募者は過去に応募歴があります”なんてフラグが立ちます。
・システムはなくともエクセル等で候補者管理がシステマティックにしっかりと運用されている場合。
等々です。
再応募がバレないケース
大企業になると異なる求人案件への応募等になると、中途採用の担当者が変わる場合が往々にしてあります。この場合、会社全体としての候補者管理システムやきっちりした運用スキームがない場合はバレないケースがあります。
具体例
○○会社の東京支社の中途案件に応募、東京支社の人事部採用担当が対応
○○会社の関西支社の中途案件に応募、関西支社の人事部採用担当が対応
なんていう場合に、東京支社と関西支社の人事間でのやりとりがない限りバレない可能性があります。
わざわざチェックしないということもありえます。(ただ、良くも悪くも、担当者が変わっていなければ”覚えられている”可能性はあるので結果的にはバレるということもあるでしょう。)
流石に何年も前に新卒の就活時に受けました。それはバレますか?と言われるとそこまで調べる会社はまれではないかと思います。調べたとしても、何年も前につけた評価が意味があるものとも思えません。
再応募がバレて困る方は、過去に合格をしたが内定辞退をした。気まずい。なんてケースでしょうか?その場合は、素直に面接の中で過去の話も出してしまえばスッキリすると思いますし、後で不合格となっても変なモヤモヤは残らないでしょう。
バレないケースの方に期待して・・・ということはおすすめしません。バレないケースの想定は”たまたま”バレなかったと言った方が正しいケースが多いと考えます。”バレる”という前提での再応募をおすすめします。
転職エージェントを使うと良い
不合格になった理由、これはなかなか実際のところは良くわからないのが実態です。そんな時は転職エージェントを使うと、エージェントは不合格の際にフィードバックもくれるので改善に繋げやすいです。
年齢が実はネックになって不合格なんて場合も、「先方の労務構成の都合上も多少はあったみたいですね」なんて感じで、エージェントによっては問題ない範囲で理由をこっそり教えてくれることもあるでしょう。
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まとめ
期間を一定程度空けて、しっかりと能力・スキルを高めて再挑戦
・同一企業他案件への応募の場合
期間は気にせずまず応募
・落ちた理由をしっかり振り返った上で挑戦すること。
・再応募はアピールに変えよ
・際応募は出来ても”不合格”という結果が変わらないケースもある
さいごに
一度不採用となっても受けたい。そんな時は遠慮なく再応募しましょう。気にしている暇があったら応募してしまいましょう。”縁”がなければ残念ですがまた不合格となるでしょうし、”縁”があれば合格となるでしょう。(但し、同一案件への応募は期間を空けましょう)
いち人事として私自身、中途採用にてある案件で不合格と判断した方を他の案件で合格としたこともあります。ただ一方で、逆に、2度3度様々な案件に応募があった方を全て同じ理由で不合格としたこともあります。
不確かなことばかりですので、応募しなければわかりません。ですので、是非、遠慮なくご応募ください。
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