新型コロナの影響で一気に広がりを見せたWeb面接(オンライン面接/リモート面接)ですが、通常の面接とはまた違うポイントで気を付けると良いことがいくつかあるなと、Web面接を実施しており感じていました。
Web面接を受ける応募者側としても一体どこから参加したらよいのか、何に気を付けたら良いのか、と気になることが沢山あるのではないかと思います。
面接官としてWeb面接をして気になった事やこの様にしたら良いのではないかということをいくつか紹介したいと思います。
どこでWeb面接を行うか、場所を決める
FtoFの面接であれば企業の指定した場所のため難しく考える必要はありませんが、Web面接の場合、どこから受けるかは学生次第となります。
大切なのは、所謂、FtoF(対面)での面接と可能な限り同等の環境を整えることです。一般的にこちらとしては以下4点を良く見かけます。
・大学の図書室、自習室等のスペース
・大学の所属研究室内のスペース
・漫画喫茶の個室(防音・個室は意外と適している空間です。)
これらはどれも適した環境が用意できていれば基本的には問題ないと考えます。
避けた方がいい場所は、
・スタバやドトール等のカフェ
・ガスト、サイゼ等のファミレスなどの一角
・屋外
等の公共の場であり、且つ、オープンなスペースからの実施と考えます。これらは基本NGと思っていただくのが良いでしょう。
Web面接であっても、クローズドな空間且つ、周囲からの妨げが入らない場所で行うことが大切です。
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事前にしっかりと準備(確認・テスト)をしておく
良くあるのが、こちら(会社)は時間通りに準備万端整え画面の前で待っていても、いつまでたってもWeb面接のシステムに入ってこない。
つまり、土壇場になって上手くいかないというハプニングです。これを避けるために大切なのは、以下2点です。
企業から案内されたWeb面接システムの使用可能な環境をしっかりと確認しておく。
Web面接のシステムによっては、IE(インターネットエクスプローラー)に対応しておらず特定のブラウザ(ChromeやMicrosoft Edge)でしか機能しなかったり、バージョンも細かく指定されていたりするケースもあります。
しっかりと事前に、自分がWeb面接にて利用しようとしているPCなりタブレット等がWeb面接システムの利用にあたって適切な環境が整えられているかを事前に確認しておくことはマストです。
Cisco Webex :https://www.webex.com/ja/index.html
Microsoft Teams:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
などが企業としてもオンライン面接で活用しているメジャーどころではないでしょうか。
使うITツールはスマホ(iphone)ではなくPCができれば良い。
言わずもがな、可能であれば、Web面接への参加はPCが良いです。
もし、スマホしかない方、おりましたら以下も参考にしていただき準備を整えて下さい。
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可能な限り事前に、実際に自分がWeb面接を行おうとしている場所からテストをしておく。
普段から慣れ親しんでいる自室などからの実施は良いのですが、Web面接当日、いきなり本番で大学の自習室(個室)からや、漫画喫茶などからの実施はお勧めできません。
勝手がわかっていないと思わぬトラブルの際に対応できない可能性があります。そういった意味では、自室から且つ普段から使っているPCなりタブレットからがベストです。
他の場所で実施する場合、一度はしっかりと場所(現地)の確認をしておき、可能であればその場所からしっかりとWeb面接のシステムにアクセスできることまで確認しておければベストです。
もし、当日何らかのトラブルによりWeb面接に入れなかった場合、考えられるのは2パターンです。
・電話面接に切り替わる
・別日程を設けられる
即座に不合格とされることはないと考えますが、いずれも、マイナス点は存在します。
電話面接であれば、双方、表情もわからずWeb面接よりもコミュニケーションがとり辛くなるでしょうし、別日程となれば、その分先に選考が進む人が出てしてしまうわけで合格枠が減ってしまうかもしれません。
ヘッドセット又はイヤフォンマイクの準備
音声がお互いに届きづらいケースに遭遇することもままあります。そのため、会社から指定がなくとも、オンライン面接ではヘッドセット又はイヤフォンマイクも必須アイテムの一つとして事前に準備・テストしておくことが望ましいです。
このヘッドセット・イヤフォンマイク、普段から問題なく使用しているものであれば良いですが、その日に初めて用意して使う、なんてリスキーなことをするのはやめましょう。
ものによっては、思うように声を拾ってくれておらず、相手側にくっきりはっきりと聞こえていない場合があります。使用歴のある安心して使えるものを使いましょう。
いち人事としては、ヘッドセットやイヤホンマイクをつけることに対して事前に許可を取ることは不要と考えます。サイトによっては、事前に許可を求めることがマナー、事前に許可を求めることで丁寧さがアピールできる、なんて紹介をしているところもありますが、いち人事としてはそれらの意見には賛同しかねます。
むしろ、悪い言い方をすれば、「そんなことも許可を得ないと良し悪しの判断も出来ないのか?」と思われてしまう可能性があるのではないかとすら考えます。Webでの会議・ミーティングにおいて、ヘッドセット・イヤホンマイクは当たり前の様に使用されています。わざわざ許可を得ることは不要です。
実施に際して気にしておいた方が良い注意点
前述しましたが、Web面接も“面接”で何ら変わりはありません。FtoFで行う面接環境と同じようにある程度整えられていることが大切です。
写りこむ背景に気を付ける
特にこれは自宅の自室で行う際には気にして頂きたいのですが、背景に何らかのポスターが映り込んでしまう等の場合です。
“面接”という場には適切ではないため、可能でしたら写らないようにあらかじめ外しておくか、場所を移しておくのが望ましいです。
背景は、壁と本人以外何も映り込まないのが基本的には望ましいですが、そうは言っても…という部分はあるかと思いますので、可能な限りでかまいませんので、自分以外に映り込むものは少なく出来ると良いでしょう。
オンライン面接に使うツールの機能として背景をぼかす機能があればそれを活用するのも良いでしょう。
(大体のツールには背景ぼかしの機能がついていますのでご安心下さい。)
カメラからは適度な距離感で、角度も適切に
カメラに近すぎると、あまりに顔が全面に大きく写ってしまい、不自然になってしまいますし、遠すぎると顔が小さく写り表情がわかり辛くなってしまいます。
また、角度も気にしなければ、変に下から見上げるようなアングルで映り込んでしまったりします。そのため、あらかじめ、どこに機器を設置し、自分はどの位置に座るのかをしっかりと決めておくようにするのが良いです。
適切な距離感、適切な角度でうつるようにしてください。
周囲の雑音に気を付ける
実家で行う場合、家族の生活音が入ってしまうといったケース、大学の自習室などで行う場合も周囲の音が入ってしまうケースがあります。
これらは正常な面接進行の妨げになりますので、十分に留意して頂きたいです。当然、実家で行う場合は家族にその旨伝えて、その時間は静かにしてもらう等です。
もし、大学の自習室がオープン且つ周知が騒がしい様でしたら別の場所を検討した方が良いでしょう。意外と穴場は、漫画喫茶などの防音・個室のスペースです。
服装は指定の服装で
Web面接で服装はどのようにしたら?と思う方もいるかと思いますが、通常は企業からも案内があるはずです。そのため、その案内に従っていれば問題ありません。
もし、何も案内がない場合はスーツでのぞむことで間違いはありません。面接官も在宅から参加するケースも多く、むしろ面接官の方がラフな格好をしているシチュエーションに遭遇することが今後は増えるかもしれません。
参加の際は時間通りに参加を
リアルでの面接(オフライン)と異なり、5分前・10分前集合というのはガイドがない限り必要ありません。オンライン面接の場合は指定された時間通りに参加をしてもらえれば大丈夫です。
Web面接、面接時間の何分前に入るのが良いのか、これまでの対面面接でなかった新たな心配事です。対面であれば面接時間の10分から15分程度前には会場に到着して、5分から10分程度前には受付を済ませて面接の声がかかるまで待機するというこ[…]
Web面接の流れ
ここまで読んで頂けましたら、あとは指定された日時に企業から案内されたWebシステム(ミーティングルーム)に入るだけです。
入ると言っても、インターネットを通してとなるため、入った後、どうしたらよいかわかりませんよね。ただ、あまり難しく考える必要はありません。Web面接システムに入ったら、まずは、
新卒の採用面接であれば「〇〇大学 △△です。本日はどうぞ宜しくお願い致します。」
転職の採用面接であれば「□□です。本日は貴重なお時間をとっていただき、面接の機会をくださいありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。」
と一言挨拶をして頂ければ、基本的にはあとは面接官の方から、面接開始に際して、諸々話を進めてもらえるかと思います。中身の構成は通常の対面での面接と変わりません。最後は、
「本日はありがとうございました。では、失礼いたします」。
と言って、システム(部屋)からログアウト(退出)すれば問題ありません。
FtoFの面接でノックや扉の開け閉めを気にするほど、Web面接では気にする要素は少ないかと思います。ただ、最後はシステムからログアウトするまでしっかりを気を使ずにいましょう。
Web面接システムを使い慣れていないと、思わぬミスをしてしまう可能性もゼロではりません(面接が終わってもログインしっぱなしになってしまっていた等)。
おまけ カンペを読んでいるの気づきます
エントリーシートや履歴書に書いた志望動機や自己PR、カンペを作って読めば完璧にしっかり用意した通りにうまくいくはず!オンラインだからバレないはず!と、思っている方。いるのではないでしょうか?
残念ながらかなりの確率でカンペを読んでいることは気付かれます。
まずポイントは2点
・明らかに目線が別の方向を向いており一点を注視しして目が何やらなぞっている。
・読み上げているが故に、口調に抑揚がかけており、一定のトーン・スピードで淡々と”読んでいる”ように聞こえる。
のがありありと伝わってくるためです。
(逆説的にはこの2点を悟られなければカンペがあるという事はバレないかもしれません。)
カンペの準備に時間をかけるのでしたら、しっかりと”自分の言葉”で話せるよう準備をすることをおすすめします。
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まとめ
Web面接におけるポイントは、可能な限りFtoFでの面接と近い環境を整えることとなります。また、当日直前になって焦らないよう事前にしっかりと実施場所、機器含めた確認をしておくことをお勧めします。
逆に言うなれば、企業側はしっかりとそれらを行っています。最初は緊張するかもしれませんが、これも慣れですので、友人と一度オンライン面接の練習をしてみるのも良いかと思います。最後に皆様の就職活動が上手く行くことを願っています。
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