キャリア|出向期間中の評価のされ方は?評価されない?評価が下がったら?

出向、慣れ親しんだ自社から離れて他社で就業をすることになる。そう、出向です。出向先が自社のグループ会社ならまだしも、出向先が完全にグループ会社外の場合もあるかと思います。

いずれにしても、心細く感じる人も多くいるのではないでしょうか。そして、「出向中はどう評価されるのか」「出向期間中は評価されないのか?」「出向期間中に評価は下がってしまうのか…?」と思う方、もしくは、既に「出向中に評価されていない」と感じている方もいるのではないでしょうか。

ここでは、出向中の処遇についてありうるパターンをご紹介したいと思います。

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出向とは

人事異動における異動事象の種類の一つとなります。ここでいう「出向」とは現職の会社に籍は置きつつも、現職-他社間にて結ばれる出向契約に基づき、他社に就業しそこで他社の一員として業務を行うことを言います。

雇用契約自体はあくまで在籍元の会社と結ばれているので、”出向先の社員”となるわけではありません。

出向元と出向先の関係性は様々です。

①親会社→子会社への出向
②子会社→親会社への出向
③グループ会社→グループ会社への出向
④自社→他社への出向

大きく分けてこの4つかと考えられます。

出向期間中の査定権(評価権)は出向先・元どちらにある?

出向の際の、原籍(出向元)会社と出向先会社の取り決めによるというところではあるかと思いますが、やはり、出向元会社に最終的な評価権があることがほとんどではないかと考えます。

あくまで自社の従業員の評価に最終的な責任をもつのは出向元になるためです。

つまり、一般的にありうる想定運用としては、
1次評価:出向先にて評価を実施(出向元へ連携)
最終評価:出向元にて出向先評価も踏まえて最終的に評価を決定
という運用です。

ただ、その運用の実態、中身は様々かと思います。以下にご紹介します。

出向期間中の評価の取り扱いは?査定方法は?

出向中はどのような評価の取り扱われ方をするのか、もちろん企業によってその運用は様々でしょうが、人事として考えられる運用を以下にご紹介いたします。

① 出向先評価を自社評価に置き換えて運用

当然、”あなた”は出向に出ているため原籍の出向元企業では評価をすることは出来ません。そのため”評価”をするからには、出向先から評価を出向元企業として入手することは必要不可欠になります。

この際に、出向先での評価をそのまま自社評価に置き換えて査定につなげるというのが一つの運用方法です。つまり、出向先が最高評価をつければ、出向元としても最高評価をつける、という運用です。

単純な話であれば、
・出向先:A、B、C、D、Eの5段階評価 Cが標準(普通)評価
・出向元:S、A、B、C、Dの5段階評価 Bが標準(普通)評価
という場合に、出向先での評価をただ、出向元で記号を置き換えるだけという運用です。

② 出向先評価を参考に自社(出向元)で評価

前述は出向先評価をそのまま自社に置き換えての運用でしたが、そうすると自社のものさしで測ったわけではないため、やはり社内的に他の企業への出向者と比べた際や、自社で就業している社員との間に齟齬が出てくる可能性も否めません。

そうなると、出向先が良い評価をつけたからといって、出向元としても同じ評価をつける、というわけにはいかないということもありえます。

出向元(自社)としてのものさしで測った、自社内の他の社員ともしっかりとバランスを見た評価をつける必要がある。と考えるケースです。この場合は、出向先評価≠出向元評価となります。

出向先では良い評価(例えばA評価)を受けていても、所属元では普通評価(例えばB評価)となりうるということです。

これは、評価に分布を設けていたり、出向先での目標の難易度・達成度を自社に置き換えた時にどうなのかという観点や、色々な観点をもとに評価に調整を入れているということとも言えます。

③ 出向期間中は出向直前の評価を変えない

この根底にある考え方は様々かと思います。出向期間中は出向元の会社として本当の意味で評価が出来ない、と考えている場合もあります。

出向先で顕著な成果を出したとしてもそれは出向元での成果ではなくあくまで出向先での評価であると考えることもあるかもしれません。”あなた”のアウトプットは”変わらない”という前提で、出向期間中は出向前の評価を上下させないという運用もありえます。

出向先での評価は出向先での評価であり、それを自社での査定に反映させることはしない。という運用です。しかし、本来は出向先での評価をベースに賞与を支給すべきといち人事としては考えます。

④ 出向期間中は”普通(標準)”評価

出向中の査定は最早精緻に出来ないということで、出向者は全員普通(標準)評価とするという割り切りでの運用です。

ただ、これをしてしまうと、どんなに出向先で頑張って成果を出しても出向元での評価が変わらない(つまり、賞与も増えない)ということになるため、出向者のモチベーションが大いに下がる可能性があるため、会社としてこの方法をとっているところはそこまで多くはないのではないかと考えます。

出向期間中、人事考課(査定・評価)が下がったら…それは悪いサイン

もし、”あなた”が出向している際に、自分として出しているアウトプットがこれまでと変わらないにも関わらず、出向元での評価が下がった場合、これは悪いシグナルです。

そもそも出向者は所属会社(原籍)から離れていて、職場から見えづらい分、評価を落とされやすい傾向にあるといち人事としては感じています。

だからこそ、本来であれば注視して、出向先での評価を精査してしっかりと本人への説明責任があるはずなのですが、出向先のことだからよくわからないというのが出向元上司の本音です。

そのため、出向元での賞与結果のフィードバックの際に、
・頑張ってくれているときいているんだけどね
・今期は他の人たちがすごく頑張っていてね
等々曖昧な表現で説明がされ、評価が下げられた場合、完全に”あなた”は損な役回りを押し付けられているだけと考えます。

評価制度が絶対評価で運営がなされているならば、評価が下がることについても明確な説明があって然るべきですし、もし評価制度に相対評価的な要素も混ざっていて”あなた”として下がる要因がどう考えても思い当たらないのに評価が下がった場合、出向元から”あなた”が見えていないという理由であるだけのことがあります。

つまり、自社で就業していて業務をしている人の方が見えている(露出している)、遠くで他社(出向先)で就業している”あなた”の仕事ぶりは正直見えないし出向先が良い評価をしていても正直よくわからない。

全員に良い評価をつけられるわけではないから、自社で就業しているメンバを優先して評価しよう。という理不尽なことが行われているケースです。

出向期間中に評価が下がったら転職の検討を

出向に出したのは企業側であるにも関わらず、その出向期間中に明確な説明もなく評価を下げられた場合、”あなた”の不遇は今後も続く可能性が高いです。

なぜなら、前回と同じ程度の成果を出していても、前回の評価を超えることはないからです。前回以上の成果を出してやっと評価がもどるかもしれない、という程度です。そして、戻る保証もありません。

そうなると、最早残された道はいつか出向から戻る日が来ることを耐えて待つか、自ら社外に出るかの2択です。ただ、果たしてその様な処遇をするような会社(出向元)に本当に戻る必要があるのか?

戻ったところで…ということもあるのではないかと考えます。そのため、この様な場合は、転職を検討することをおすすめします。

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「出向」の経験は評価されないのか?

”出向期間中の評価(人事考課)”ではなく、”出向”という異動事象が自身のキャリアにおいて評価されないのではないか、という疑問を持っている方もいるかと思います。

この疑問については、いち人事としては、「出向の経験は評価されうる」と考えます。評価されうるポイントはいくつかあるかと思いますが、他社での経験を持っているから、出向は誰もがするものではないため出向という経験、そしてそれを通して得たことは評価できる可能性があるためです。

ただ、もちろん長いキャリア(会社人生)の中で、数年出向していたことが、即座に良い評価につながるかというとそうとは限らないとも考えます。

「出向を通してどんな経験をして・何を成し遂げて・どのように成長したのか」が”あなた”の出向が周りからみた時に”評価される”のか”評価されないのか”に繋がってくると考えます。

さいごに

やや、私自身がこの様な状況に陥ったこともあるが故に強い口調で述べさせていただきましたが。会社としては出向者のことを気にはしています。

やはり、自社から離れて他社で働いているというところで本来は丁寧なケアが必要な存在です。そうしなければ、従業員の自社へのエンゲージメントが下がり、最終的に退職につながってしまう恐れがあるためです。

逆に言うなれば、ケアされていうないということは、残念ながら、そういうことであると理解し、その上でどうするかを考えるしかありません。

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