海外への赴任を打診されたけど行きたくない…どうしても行きたくない!なんて方も多くいるのではないでしょうか。確かに、海外駐在は様々な多くのメリットもあるものの、人によっては無視でないデメリット・リスクも多く存在しているのが実態と考えます。
こちらではこれまで、海外への異動発令を企業の人事として推進してきたいち人事としての経験を元にご紹介いたします。
【転職】活用必須 厳選サイト
※いち人事として、いち転職経験者としておすすめする厳選サイト・サービスです。
※求人検索・スカウトサイトは登録を必須として、あとは自分に合った転職エージェントへの登録を!
【全般向け】
リクナビNEXT:求人検索はこちら
リクルートエージェント:求人数約60万件!(内半分は非公開求人)
【ハイクラス向け】
JACリクルートメント:管理・専門職、ミドル・ハイクラス向けの高年収層に特化
ASSIGN:若手ハイエンド向け転職サイト(+キャリア・価値観診断)はこちら
リクルートダイレクトスカウト:スカウト型(ハイクラスの非公開求人はこちら)
- 1 海外駐在・出向、行きたくない!赴任の命令はいつ頃言い渡される?
- 2 海外駐在・出向、行きたくない!けど、断れる?
- 3 海外駐在・出向、行きたくない!海外赴任のメリットは?
- 4 海外駐在・出向、行きたくない!海外赴任のデメリット・リスクは?
- 5 海外駐在・出向、行きたくない!なら、日頃から上司へしっかりインプットを!
- 6 海外駐在・出向、行きたくない!断れる場合って?
- 7 海外駐在・出向、行きたくない!場合は「止むを得ない」事情を発信
- 8 海外駐在・出向、行きたくない!やってはいけない断り方
- 9 海外駐在・出向、行きたくない!断ることのデメリット・リスクは?
- 10 海外駐在・出向、行きたくない!転職も視野に入れる!
- 11 さいごに
海外駐在・出向、行きたくない!赴任の命令はいつ頃言い渡される?
が基準と考えます。大体3ヶ月前には海外への赴任、海外からの帰任を命じられると考えます。なぜなら、最低でも3ヶ月程度ないと発令日での赴任・帰任が出来ないためです。
4月1日に海外駐在開始であれば、年明け早々にVISAの手配をスタートさせ、国内での引き継ぎ、家の荷物の整理等赴任準備の開始をしなければ間に合わないためです。
逆も然りです。それでも間に合わずに実際に赴任・帰任する日が後ろズレするなんてケースすらあります。
企業によってはもっと前の半年程度前から示達するところもあります。十分な余裕を持って伝えることで、赴任者が万全の準備を整えていける様にするためです。
また、半年前であれば既婚者の方が家族と単身・帯同等について話し合う時間も十分に取ることが出来ます。
海外駐在・出向、行きたくない!けど、断れる?
残念ながら、もし、その異動がすでに決められてしまっているものである場合は断るのは難しいと考えます。
企業も上司もすんなりとは引き下がってはくれません。行き先が海外なだけであって、考え方は基本的に国内での転勤命令を拒否出来ないのと一緒です。
ただ、国内転勤と海外転勤が完全に同一か?と言われると実はそうではありません。
そのため、全く取り付く島がないのか?と言われるとそうではありません、国内での転勤以上に従業員に与える影響は大きいため、その点で会社も上司も多少は耳を傾けてくれる可能性があります。断り方等詳細は後述します。
海外駐在・出向、行きたくない!海外赴任のメリットは?
その① 収入の増加、各種手厚い手当・福利厚生の享受
真っ先に誰しもが思い浮かぶメリットかと考えます。ひとつめは、収入の増加、そして多くの恩恵(手当・福利厚生)を受けることが出来る点です。
そもそもの給与水準が上がるというのはもちろん、海外駐在手当・ハードシップ手当・単身赴任手当等の金額的なメリットから、社宅の無償貸与、年に一回の日本への帰国休暇・フライト代、地域によっては車&ドライバーと至れり尽くせりな福利厚生が整っているケースも多くあります。
海外駐在・出向の話になると、現地の生活環境や業務内容はもちろんのこと、「給与」についてもとても気になるのではないでしょうか?こちらでは、海外駐在・出向者の給与について、いち人事としてこれまで見聞きしてきたこと及び自身の経験・見解をご[…]
その② 語学スキルのアップ
海外駐在をすることになった際には多くの赴任先で”英語”が社内における公用語として使われていると考えられます。全て営業で業務を行いますので当然、必然的に語学(英語)力も上がっていくことになります。
ただ、例外的に、中国や韓国などは行く先の現地法人が日本語が話せる人材で構成されているケースもありますのでその場合はこの限りではありません。逆に、英語ではない現地の言葉を身につけて帰ってくる駐在員もいます。
※いち海外駐在経験者として赴任からの帰任直後にうけたTOEICが一番結果が良かった経験があります。
その③ キャリア形成へのメリット
海外駐在は誰でもが経験できるものではなく、限られた人しか経験ができないものになります。
そのため、キャリア形成へ寄与することもメリットとしてあげられますし、転職市場においてもその経歴は他の人と比べた際の”差別化”にもつながります。
海外へ赴任する際は、一段・二段上のポジションを現地では任されることも多く、日本にいては経験できない様な責任と権限を持たされることもあります。例えば…日本では部長だったが現地では現地法人の社長である、という形です。
その④ ダイバーシティマネジメント力の向上
国によっては国内での勤務時とは異なり多国籍なチームメンバと共に働くことになりえます。少なくとも日本人以外のメンバと密に業務を推進することになります。
今までの日本人同士の中で「阿吽の呼吸」で通じていたものが通じなくなります。この様な、新たな環境の中でチームとプロジェクトを推進することが、マネジメント力の向上につながります。
”多様な”人材との関わりが今後ますます求められていくであろう、”多様性”の中で力を発揮する能力を身につけることが出来ます。
その⑤ 帯同の際、家族へのポジティブな影響
家族帯同で海外駐在ができる場合は、家族にもポジティブな影響があることが考えられます。
特に子供への教育機会の提供という観点で、当然苦労はあるものの、現地でのインターナショナルスクールへの通学を通して国際人としての素養を育むことが出来るのも良い点です。
赴任先によっては、家政婦(メイド)等を気軽に雇える場合もあります。その様な場合は配偶者の負担も大きく減ることになり、自己啓発や趣味に時間を割くことが出来る様になり、生活が充実することもあります。
海外赴任を命じられたけど、「単身で行くか・帯同で行くか?」これは家族がいる会社員にとって非常に大きなテーマであると考えます。命じられた”あなた”自身にとっても大きいですし、何よりも家族にとっても大きなテーマとなります。配偶者が働いて[…]
その⑥ 余暇が充実する可能性
こちらは表裏一体で、余暇が退屈、つまらないと感じる可能性もあります。しかし、一方で余暇が充実する人が多くいるのも事実です。
ゴルフ三昧になる方がいたり、海外旅行に四半期ごとに行く様な方もいたり、現地での国内旅行に毎月の様に行く方もいたり…現地ならではのアクティビティに精を出す人もいたりと、その気になれば余暇もとても充実させられる可能性があります。
海外駐在・出向、行きたくない!海外赴任のデメリット・リスクは?
”キャリア”という軸での観点でのデメリットは極めて少ないのですが、その分他の部分でのデメリット・リスクを抱えることになります。
その① 資産運用の制限
昨今NISAをはじめとした色々な形での資産運用が進められ、過去よりも多くの人が貯蓄から投資へと資産をシフトしています。
その様な中、実は海外赴任となり、日本国内において「非居住者」となると、実はこの資産運用が出来なくなるというデメリットがあります。
人によっては全く気にしないかもしれませんが、今現在、資産運用をしているという人にとってはその投資を中断する必要があり資産運用において大きな不利益を被る可能性があります。(ただ、もちろんそれを補って余りあるだけの厚遇が海外駐在にはあると考えますが。)
その② 国によっては娯楽がなく余暇が退屈
日本では当たり前の様にあった娯楽にそうそう簡単にはリーチ出来なくなり、時間を持て余してしまったり、”退屈”を感じてしまうかもしれないのはデメリットのひとつです。
もちろん、時間は何にでも使えますので娯楽に使う必要はないのですが、ストレス発散という観点からも娯楽は一定必要です。
日本であれば簡単に行けた、カラオケ、海外ではそんなに都合よくはありません。二次会、三次会で行っていたスナック…もちろんそれもありません。と…日本であれば当たり前にあったものが海外にはありません。
※私、いち個人としてはどこに行っても同じ、かつ個人の問題だとは思いますが…。
その③ ライフプランへの大きな影響
既婚・独身に関わらず、国内での転勤とは異なり海外への転勤はライフプランへ大きな影響を与えます。
独身者であれば、大きな問題は「婚期」です。パートナーがいれば結婚のタイミングを見直す必要があるかもしれませんし、場合によってはすぐにでも籍を入れるなりを考える必要もあるかもしれません。
パートナーがいなければ、海外にいる間は日本にいる時以上に”出会い”が大変かもしれません。既婚者であれば、もしかしたら、子供をもうけるタイミングに慎重になる必要があるかもしれません。
と…兎に角、人生において考えるライフイベントと海外駐在の相性は実は非常に悪いといち人事としては感じています。
その④ 家族へのネガティブな影響
良し悪しは当然あり、ネガティブな影響もあります。単身赴任で行けば当然残された家族にはそれだけ負担がかかります。配偶者の負担増加、子供へのストレス等当然あります。
家族帯同で行ったとしても、家族が受ける大きな変化によるストレスは計り知れません。
因果関係は分かりませんが、夫が駐在に単身赴任で行った後に、子供が不登校になってしまった…なんて話、家族帯同で行ったけど、配偶者(奥さん)が現地での生活に馴染めずウツになってしまった…なんて話、人事としてケースとしてよく耳にします。
その⑤ 場所によっては健康悪化のリスク
途上国では健康を害するリスクがあります。以前PM2.5が騒がれていた際に、特に中国・インドの空気の汚さが多く報道されていたことを覚えている方もいるのではないかと思うます。
中国・インドに長らくいた駐在員で現地の空気汚染が理由で喘息になってしまった…なんてケースもあります。
その⑥ 親の死に目に会えないリスク
企業によってはもし親族が危篤状態に陥った際に一時帰国を認める様な制度をもっているところもありますが、国内とは異なり、何せ海外です。
帰ると言っても場所によっては丸1日、下手したら二日がかりにすらなってしまいます。国内であれば大体半日もあれば駆けつけられますが、海外からはそう上手くは行かずに、親の死に目に会えないリスクを抱えることになります。
海外駐在・出向、行きたくない!なら、日頃から上司へしっかりインプットを!
実は、企業・人事としては海外駐在に出す人材は慎重に選んでいます。
海外転勤は従業員への国内転勤以上に負担が大きいものとなるので、本当に行かせようとしている人がいけるのかどうなのか?何か隘路となる事項はないのか?をとても気にしています。
そのため、多くの場合、海外駐在に出す白羽の矢が立っている人には何らかのシグナルが上司なりからあるのではないかと考えます。(※私が所属していた企業では、決める前に本人に”確認”を上司からしてもらっていました。)
なんて、やんわりと本当に希望を聞いている様なトーンから、直接的に聞いてきたりとすると考えます。
これは、上司(会社)が人事異動を検討するにあたって情報収集をしているということに他なりません。
そのため、この際に、曖昧な答え方をせず、いきたくないなら行きたくない!というのを明確に伝えることが必要です。
また、この時点では、まだ会社からの正式な命令ではないため、どんな理由でもある程度許されます。
なんて形で自分のライフプランを自ら開示し、上司にそれを理解してもらうことが大事です。これは、上司から話を向けられずとも、定期的な1on1の中であったり、何気ない会話の中で自ら発信していくと尚良いです。
海外駐在・出向、行きたくない!断れる場合って?
さて、常日頃からの上司へのインプットも虚しく、海外への赴任を正式に打診されてしまった場合ですが…原則として、就業規則に定められており、雇用契約も結んでいる以上は会社から命じられた人事異動は断ることが出来ません。
なぜなら、それは「海外で~~の仕事をせよ」という業務命令に他ならないためです。
とは言っても、「断れません」で終わってしまっては身も蓋もありませんので、ここではいち人事としての見解をご紹介します。(”嘘”はよくありませんので、あくまでもし”あなた”が当てはまりそうな事情があればそれを上手く伝えることで断りを入れるということになります。)
まず知って欲しい、転勤命令の正当性は3つ!
会社による転勤命令は
① 業務上の必要性が存しない場合
② 不当な動機・目的をもってなされたものである場合
③ 労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとき
等、特段の事情のある場合でない限り権利の濫用にならないと考えられています(東亜ペイント事件最高裁第二小法廷昭和61年7月14日判決)。
通常の異動において、①業務上の必要性がある、②不当な動機・目的をもってなされていない、の2点については当然クリアしていると考えられます。
つまり、ポイントは「③労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとき」にあたるかどうかになります。
真に断れるのは、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益がある場合
ここに該当する理由がある場合は、遠慮なくそれを伝えて断ることが出来ると考えます。
むしろ、企業側に強行されて人事異動を発令されても”あなた”はそれに従うことが出来ないでしょう。なぜなら、受け入れてしまうと、著しい不利益が生じるためです。
・持病を抱えていて、何かあった時にはすぐに適切な処置が受けられる日本にいないと万が一の際に命の危険がある
・精神疾患を抱えていて、環境の変化により病状が悪化する可能性がある。
等々
確固たる第三者視点からも赴任がどう考えても難しいと認められる理由がある場合には、正当に断ることが出来ます。
介護であれば要介護認定を受けていてその支援の必要性の度合いを企業に理解しても得ますし、病気であれば医者が診断書なりを出してくれます。
通常であれば、海外赴任前に健康診断や産業医の面談などをしますのでその際に本人が海外赴任に耐えられないと判断された場合は、企業としてストップをかけることにもなりますが。
海外駐在・出向、行きたくない!場合は「止むを得ない」事情を発信
会社・上司が従業員の事情に真摯に向き合って考えてくれるようであれば、「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」とまではいかなくとも、「甘受すべき程度を超える」という点で再考をしてもらえる余地はあります。
ただ、これを持って本当に断れるかというと、それは会社・上司次第となります。結局、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益があると判断されない限り、会社の権限をもって海外赴任を命じる事はできてしまいます。
その① 家庭の事情を理由とした断り
これは介護・育児等が当てはまります。自身の「親」「子供」「配偶者」を理由とした辞退は理解が得られやすいものと考えます。前述した、海外赴任が甘受すべき程度を著しく超える不利益にあたるという、ことにもつながってきます。
真正面で裁判になった際にどの様に判断されるかは不明ですが、上司から一定の理解を得られると考えます。ただ、最終的な判断は会社側がするため、下記を理由にしても、「なんとかいってもらえないか」という話になる可能性も当然あります。
例)親の健康・介護を理由とした断り
例)配偶者・子供等を理由とした断り
その② ライフプランを理由とした断り
結婚・出産等がこちらになります。妊娠・出産、婚約・結婚は人生においての一大イベントです。そして、タイミングが非常に重要なイベントでもあります。
これを逃すと、もうそのチャンスがないかもしれない、という切実さを上司・企業に理解してもらうことで断ることが出来ると考えます。
例)配偶者の妊娠・体調不良を理由とした断り
例)婚約・結婚を理由とした断り
例)家族プランを理由とした断り
その③ キャリア志向を理由とした断り
そもそも海外は全く自身のキャリアにおいてスコープ外であるということを伝えるのもありです。キャリアの軸、信念があれば断った後も怖くはないかもしれません。
ただ、キャリア志向を理由とした断りは、上司から比較的説得しやすいという点はあるかもしれません。なぜなら、企業・上司によって解決できる場合があるためです。
例えば…期間限定だからという説得や、また、現地でも実務はしてもらうという話を織り込んできたり、これも今後のキャリアに必要だ、という説得がなされる可能性はあります。
また、この理由を必ずしも叶える必要はないとすら考える企業・上司はまだまだ多くいます。なぜなら、会社が敷く線路がキャリアだと考えている人が一定数存在するためです。
例)ポストを理由とした断り
海外駐在・出向、行きたくない!やってはいけない断り方
「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」があるかどうかという軸でご紹介を進めていますが、これに当てはめた時に、当てはまり難いという理由が主にこちらにあたります。
その① 企業・上司に期待を持たせるような含みをもった断り
前半の理由の重さ次第という点はありますが、理由が会社・上司として許容すべきと考える範疇に収まってしまう様な場合、その気がないのに”含み”を持たせた断りをしてしまっては折角の辞退申し出も意味をなさないことになってしまいかねません。
そう思っていたとしてもまずはしっかりと、NOを出すということを行っていただくのが良いと考えます。隙を見せたら、その隙をつかれてしまうかもしれません。
この様な返しをした場合、他に適任を探すなんてことはせずに、後日、「検討はしたが、どうしても”あなた”に行ってもらいたい」ということで再度話がある可能性を高めてしまいます。もし、この理由が受け入れらたとしたら、逆に、会社からの”あなた”への期待が失われたということになります。
その② 私的な酌量の余地がない理由での断り
なんて、趣味の話をされたら会社・上司共に”あなた”へ失望するのではないかと思います。
上司と余程の信頼関係が築けていれば、発言自体は許容されるかもしれませんが、果たして私的な理由を持って本当に断れるか、というとその可能性は低いのではないかと考えます。
例の様な話でなくとも、私的な活動をしている人は当然たくさんいます。ボランティア、社会サークル等々、これらを理由で会社の人事異動を断るというのはかなりの覚悟が必要になると考えます。
その③ 自己評価(力不足)を理由とした断り
なんて”英語”を理由にしようものなら、それは「勉強しろ」の一言で片付けられてしまいます。どんな仕事にも学んでいかなければいかない点は存在するわけです。
例えば、もしこれが国内の異動であった場合に、「その仕事は~~~をしたことがないので自信がないのでお断りさせてください。」というのは通用しない、というのは感覚的にもご理解いただけるのではないでしょうか。
この場合はそれがただ「英語」であったということに過ぎません。
その④ 心配・不安を理由とした断り
心配も不安も、心情的に理解はしてもらえるでしょう。誰だって、”異動”にあたっては期待と不安を抱くはずです。それが生活したことのない海外なら尚更です。
しかしながら、それが会社からの人事異動の辞令を断る理由にはなり得ません。自分にできるかどうか…現地の生活が…なんて思って行きたくないと思っている方は、少し見方を変えてみて、良い側面に焦点をあててみてはいかがでしょうか。
そして、会社・上司は”あなた”に出来ると思っているから指名をしているということもあります。何より、この理由である場合、会社・上司は”あなた”のことを説得にかかるでしょう。
この類の要望を聞いていたら企業としての人材配置に支障をきたすためです。
その④ ”嘘”の理由を用いた断り
わざわざ言うまでもないかもしれませんが、”嘘”は論外です。
虚偽の申告で人事異動を断って、あとからそれが発覚した場合には最悪、懲戒を受ける可能性すらあります。そんな簡単にバレない、と思うかもしれません、確かにバレないかもしれませんが、その”嘘”が今後の会社において自分自身に思わぬ不利益を与えるかもしれません。
そもそも、中途半端な嘘で断ることは会社・上司の心象を損ねた上に、目的である”海外赴任辞退”が叶わないリスクすらあります。
かと言って、確実に断ることができるレベルの「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」があるという嘘をつくことは、後から「証拠」を求められる可能性もあり、虚偽がバレるリスクは極めて高いです。
もし、会社・上司が信じてくれたとしても、もしかしたら今後、その「嘘」が原因で、昇進候補から外されたりする可能性だってあります。
海外駐在・出向、行きたくない!断ることのデメリット・リスクは?
企業が本気であればあるほど、”あなた”の断る理由に正当性が乏しければ乏しいほどそのギャップが浮き彫りとなり、以下のデメリット・リスクを抱える可能性が高くなってくると考えます。
その① もうチャンスが来ない可能性
一概には言えません。ただ、やはり一部の企業を除き、多くの企業で海外駐在ポジションは極めて限られたポジションであろうかと考えます。
その様な場合、もし、断った場合、次の海外駐在チャンスはもう巡ってこないかもしれないリスクがあります。
行きたいけど行けない事情があるから”行きたくない”という方は、なんとか行く方法はないか?という観点で考えてみていただくのが良いかもしれません。
そんな場合は、逆に、「行きたいけれども、~~という事情がある」と上司に相談をしてみるのはありかもしれません。
その② 出世(昇進・昇格)が遠のく可能性
転勤の拒否は、会社が期待する役割を担ってくれない。ということでもあります。
「○○に行って、~~~の仕事をしてほしい。」…この”~~~の仕事”が会社に置いて、従業員の育成・キャリア形成上重要と考えている業務経験かもしれません。このような場合、その機会を逃すことで昇進・昇格が遠のく可能性もあります。
また、”転勤を断る”ということは、大層な言い方をするなれば社命に背くということでもあります、当然、社命に背いた従業員という見方になると、昇進・昇格が遠のくのも止むを得ないと言えるでしょう。
その他にも、海外駐在という経験は、これから育成していくべき幹部候補者がいずれかのタイミングで踏むべきキャリアステップであると位置付けている会社もあります。
もしかしたら、”あなた”を海外に赴任させたいという裏の意図には、”あなた”を将来の幹部候補者として考えているから、というものがあるかもしれません。
その様な場合に、海外駐在を拒否するということはその将来の会社が考えている路線から降りることになる可能性もあります。
その③ 職場で肩身が狭くなる可能性
”あなた”が上手く断れたとしても、結局”あなた”ではない誰かが行く可能性があります。
これを心配し出すと何も身動きが取れなくなってしまいますが、可能性としてあります。”あなた”がいけないから誰も行かなくて良い、というわけでは当然ないと考えます。
会社としてその配置転換の必要性があるからこそ、人事異動を行おうとしているわけです。そうなると、結局、駐在先で期待することを担ってもらえる他の誰かに行ってもらう必要が発生します。
「”あなた”が海外赴任を拒否したから、他の○○さんが赴任することとなった」こんな事実がわかってしまった日には、もちろん事情によりますが、その程度によっては周囲から白い目で見られてしまう可能性もあります。
その④ 懲戒の可能性
企業として正直ここまで大事(おおごと)にしたいと思っていないでしょうから、即座に「懲戒解雇」なんてことにはならないとは考えますが、可能性として最悪クビになる可能性も否めません。
当然、転勤の必要性はその打診があった際に、従業員側にも説明がなされることになります。その上で、従業員としてそれを断ることは、業務命令の拒否に他なりません。
そうなると、企業側としては正当な理由なくして業務命令を拒否したことに対して懲戒処分を行うことが出来ます。
その⑤ 最悪、退職を促される可能性
転勤という業務命令を拒否する。それが一度ならまだ良いかもしれませんが、国内での転勤の話も出てくるかもしれません。
もし、人事異動の打診を拒否するという行動が二度、三度と恒常化してくると、その従業員(”あなた”)の存在が職場にとって企業秩序を守る上で、支障がでる存在と判断されてきます。
他の人は転会社の命に従っているのに、特定の従業員だけが従っていない。そうなると、これ以上、転勤を拒否する様であれば”あなた”の居場所はもうココにはない、と諭され、退職を勧奨される可能性も出てきます。
海外駐在・出向、行きたくない!転職も視野に入れる!
いち人事としては海外駐在に行きたくないから転職…という話を直接的に聞いたことはありませんが…もし、どうしても行きたくないが、行かなければならない、断ることは許されさそうである…という場合には転職を検討するのも一つの方法です。
【転職】活用必須 厳選サイト
※いち人事として、いち転職経験者としておすすめする厳選サイト・サービスです。
※求人検索・スカウトサイトは登録を必須として、あとは自分に合った転職エージェントへの登録を!
【全般向け】
リクナビNEXT:求人検索はこちら
リクルートエージェント:求人数約60万件!(内半分は非公開求人)
【ハイクラス向け】
JACリクルートメント:管理・専門職、ミドル・ハイクラス向けの高年収層に特化
ASSIGN:若手ハイエンド向け転職サイト(+キャリア・価値観診断)はこちら
リクルートダイレクトスカウト:スカウト型(ハイクラスの非公開求人はこちら)
すぐに転職をする気がなくとも登録をしてアドバイザーといちど話をしてみて、送られてくる求人を眺めるだけでも良いと考えます。
【リクルートエージェント】私はリクルートエージェントを通して転職しました!
業界最大級の求人案件数を誇っております。転職活動の際にエージェントを複数活用するのであればその1社は間違いなくリクルートエージェントにするべきです。(私の会社でも活用しており、担当者・アドバイザーの方の”良さ”は十分にわかっており非常におすすめです。)
さいごに
海外赴任に行きたくない理由は人それぞれかと思います。家族、ライフプランとの兼ね合いから、感情的な課題から…色々あると考えます。
最近は、大手企業を筆頭に”ジョブ型””キャリア”といった観点での人事施策がスタートしています。そのため、従業員の意見も汲み上げられつつある仕組みを整えつつある企業もあります。
しっかりと、自身の思い描いている会社生活のイメージを具体化し、それを常日頃、会社(上司)とも擦り合わせることでより良いキャリアが歩めることを祈念して以上と致します。
【転職】活用必須 厳選サイト
※いち人事として、いち転職経験者としておすすめする厳選サイト・サービスです。
※求人検索・スカウトサイトは登録を必須として、あとは自分に合った転職エージェントへの登録を!
【全般向け】
リクナビNEXT:求人検索はこちら
リクルートエージェント:求人数約60万件!(内半分は非公開求人)
【ハイクラス向け】
JACリクルートメント:管理・専門職、ミドル・ハイクラス向けの高年収層に特化
ASSIGN:若手ハイエンド向け転職サイト(+キャリア・価値観診断)はこちら
リクルートダイレクトスカウト:スカウト型(ハイクラスの非公開求人はこちら)
転勤、特に4月・10月に発生することが多いと言われていますが…転勤、したくない…と感じている方が多いのではないでしょうか?それもそのハズと考えます、なぜなら転勤が与える影響は非常に大きくとても看過出来ないレベルであるためです。しかし[…]