就職しかり、転職しかり、その就職先の残業時間は処遇(給与)と同じくらい気になる点と言ってもいいのではないでしょうか?転職する人によってはそもそもの転職理由が”長時間労働からの脱却”という方も多くいるかと思います。
入社してみたらこんなはずではなかった、こんなに忙しいなんて…となっても後悔先に立たずです。
会社の中の全部署の残業時間を把握して、最終的な自社の”平均残業時間”まで算出しているいち人事としての観点で残業時間の確かめ方について案を賛否を交えて述べたいと思います。
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平均残業時間とは
平均残業時間の算出については一般的には、
平均残業時間=該当期間中の合計残業時間÷その期間÷合計労働者数
となります。一部後述する内容と重複しますが、平均残業については以下もご参照頂けますと幸いです。
びっくりしました。なんと、わが社の平均残業時間は10、20時間程度と新卒採用向けのパンフレットに書いているではありませんか!?目を疑いました。過去散々自分も周りも残業していたにもかかわらず…こんなにまで急激に働き方改革が進んだのか…と、[…]
いち人事としておすすめしない残業時間を調べる方法
夜その会社に行ってみる/電話をしてみる
良く見かける方法の一つが「夜その会社に行ってみる/電話をしてみる」ですが、これで残業が多い少ないを確かめることが出来るのか。
どの程度何を知りたいのかによりますが、はっきり言ってこれでは確かめられないと個人的には考えるのですがどうでしょうか?その日、夜遅くまで働いていた従業員がいたという事実はわかりますが、方法としてはやや効果は薄いかと考えます。
おすすめしない方法のため否定的な意見を述べますが…
・たまたま自分が見に行った/電話をしてみたその日だけ何かがあって夜遅くまでいたのかもしれません。一体何回程度確認すれば”残業が多そう””残業が少なさそう”と思えるか、思えるまでやりますか?
・そもそもビルに灯がついていても、入社後自分が配属される部署がどこかわかっていないと、自分の配属部署が忙しいのか、はたまた全く関係のない部署が忙しいのか全くわかりません。
・電話をしてみるとして、どこに電話をするのでしょうか?会社の代表番号でしょうか。代表番号であれば夜はもう受付を終了している企業も多いです。自分の入る職場の直通番号を知っていれば別ですが…。
もちろん、特定のケースの場合はこの方法もありうると思います。
例えば、特定のビルの特定のフロアが、自分が入社したら配属される部署の執務エリアだと明確にわかっている場合、何度か夜に見に行ってみることで、深夜の残業が恒常的にありそうかどうか・・・といった判断は出来るかもしれません。
メールのレスポンスから推測する
連絡を取ってみるという観点では”電話”と近しい方法ですが、メールのレスポンスから残業度合いを推測するという方法です。
ただ、誰にメールをしていて、誰からのメールのレスポンスで推測するのかということがポイントです。
新卒における就職活動であっても、転職活動であっても、求人の募集元の部署の人とやりとりを直接するケースは少ないと考えます。多くのケースでは、企業の人事部門とのやりとりになると考えます。
そうなると、結局、メールのレスポンスが夜遅かったからといって、わかることはその会社の人事部門はもしかしたら忙しいかもしれないということだけです。
そのためこちらの方法もあまりおすすめは出来ません。
※特に新卒採用の真っ只中は流石に企業の採用担当者も忙しいです。企業によっては平気で夜の9時10時まで働いているところもあるでしょうし、土日に出勤している企業もあります。
面接をどの程度まで遅い時間に設定してもらえるか試してみる
相手企業にも迷惑がかかる話ですので、おすすめはしたくないです。ただ、この対応によってその企業の定時後の対応についての”感覚”を垣間見ることは出来るかもしれません。
※具体的に21時~は可能でしょうか?と聞いてみる手もありますが、企業側からするとあまりに遅い時間を提示されると、良識を疑いますし、志望度も低いとみなされ、評価悪化にも繋がり兼ねませんので諸刃の剣にもなり得ます。
ただ、経験者採用を非常に重要視しているが故に特段の配慮をしてくれているだけの可能性ももちろん否めませんので、面接の際に
想定回答Aですと、もちろんあなたに気を使わせないための配慮した回答の可能性も否めませんが、正直なコメントであれば残業が恒常的にあると理解することも出来ます。
インターンシップに参加する(新卒)
新卒であれば使える手がこのインターンシップに参加する、です。しかしながら、社内の実情を知るためには、就労型の職場に入れてもらえるインターンシップに参加するしかありません。
そうなるとそもそもその企業がインターンシップは実施しているのか、していたとして時期は?、インターンシップに参加すること自体にも選考がありそうそう簡単には参加できないのでは?等々様々な隘路があるかと思いますので、”残業時間”を知るためにインターンシップへ参加というのは現実的ではないと考えます。
非効率と思う部分もありますが、これらの積み重ねで、会社全体の傾向として残業を是としていて、残業が当たり前の企業体質ではありそうだ、ということはわかるかもしれません。
が、結局一番知りたい、自分の部署はどうなのか、はさっぱりわからないのがこの方法だと思います。
いち人事として自分ならどうするか
有休取得平均数を調べる
有給休暇の取得平均日数は必ずしも直接、残業時間とはリンクはしないかと思いますが、この日数が多いということは業務の調整がしやすいということになると考えます。
業務の調整がしやすいということは残業もコントロールの余地がありうると捉えることが出来ると考えます。
直接リンクはしないとは言いましたが、非常に安直に言ってしまえば、
いち人事としては「有休休暇取得日数が多い≒残業時間も少ない」と考えます。
これは、私自身が自社の部署別の残業時間と有給取得日数を調査した際にも、”傾向”としてその相関性はあると感じています。
働き方という観点でも”平均残業時間”のみに目を向けて一生懸命調べてみるのではなく、有給休暇の取得平均数を探ってみるのも非常に有用と考えます。
在籍している社員に聞く
実際のところはこれが一番有力な方法かと思います。
あなたの属性(新卒での就職活動、ある程度社会人経験後の転職活動等)によってとりうる方法は若干異なってくるかもしれませんが、以下方法で実際の社員に聞くことをおすすめします。
まず一つ目は採用選考の内定後に内定承諾前に、社員との面談をリクエストすることです。この際のポイントは、「可能な限り自分と共通項を多く持つ人をリクエストする」ことです。
例えば、
・同じ大学の出身者
・自分が配属される想定部署に所属している人
・同じくらいの年齢の人
・同じ性別の人
・転職であれば同じように経験者採用で入社した人
等です。共通点が多ければ多いほど相手も親近感を抱いてくれるため情報をより引き出しやすくなります。
ただ、もちろんデメリットもあり、面談する社員の選定は結局は会社側に委ねられているため、会社側として内定者(あなた)を惹きつけるために、ネガティブな情報を伝えないように事前に社員に指示している可能性は高いです。
(面談の場では、”とは言っても、ここだけの話だけどね・・・”と、リアルな話を聞き出しやすくするための、自分と共通項を多く持つ人と話をするということになります。)
二つ目は、「会社(人事)を通さずに大学や経由等でOB/OGを見つける」です。
タイミング(選考中、内定後等)は問いませんが、新卒の人にとってはかなり良い方法の一つです。会社を挟まない関係性であれば、社員もより本音ベースで話をしてくれる可能性が高まります。
Openwork・en Lighthouse・Twitter等のネットで調べる
常套手段の一つですが、インターネットで調べる際は、Openwork(旧Vokers)やen Lighthouse等の企業のクチコミサイトを確認することです。
ただし、これも”偏り”がある可能性も高いので全てを信じるわけにはいかないことはご理解ください。
小規模の企業であればあるほど、推測のしやすさは高まりますが、大企業であればあるほど一人一人のコメントは大きな組織の一部の話にしかなりませんのでその辺りは注意が必要です。
Twitterで匿名で企業についてツイートしている人もまれに存在していたりします。
真偽の判断は難しいですが、火のないところに煙は・・・とも言いますので、話半分でありつつも、そのようなネガティブコメントをする人がいるということも一つの参考にはなります。
就活(転職)に当たってエージェントを使うのは効果的
実際のところは自分一人で孤軍奮闘しても上手くいかないことも多いですし、ネットから拾える情報だけしか得られなかったり、そもそも社員と面談の機会をもらえなかったり、情報開示がされていなかったりと、不明瞭な状態に陥ることも当然あります。
そのため、そもそもの”入口”(どの会社を受けるか)というところをコントロールすることが非常に効率的と考えます。
そして、それが実現できるのがエージェントの活用です。エージェントは企業から依頼を受けてその求人に適した人財を紹介するわけですが、その際、企業から様々な情報を入手しています。
そのため、エージェントに”残業が少ない”企業を紹介してもらうことで、最初からそれを前提とした就職活動を行うことが可能になります。
以下におすすめのエージェントを紹介いたします。
新卒におすすめのエージェント
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転職におすすめのエージェント
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まとめ
夜間の訪問、電話、面談設定等、”その日”のことしかわからない方法は効率も悪く、不確実な点も多いため残業時間を調べるに当たってはおすすめしません。
いち人事としては、公開されているインターネット上の情報+欠かせない社員の生の声を持って判断をするのが良いと考えます。
さいごに
この残業時間については、企業側があけっぴろげに話してくれない限り、色々なソースから情報を入手して総合的に理解をすることが必要です。
ワークライフバランスに自信がある企業であればむしろ、有給休暇の取得日数や残業時間などは積極的にPRしているであろうと考えますが、その様な企業ばかりではありません。
私自身の会社でも平均は20時間程度と謳っていても、内情は日頃から残業時間が低位な部署と、恒常的に忙しい部署が存在しています。
”残業時間”に重きを置く方にとっては死活問題かとも思いますので、その場合は悔いの無いように情報収集の上、入社を決定されることをおすすめします。
※いち人事として、いち転職経験者としておすすめする厳選サイト・サービスです。
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【全般向け】
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残業は悪なのか。いち人事・いち会社員としてこのテーマはとても大きいテーマです。”私”自身、上には上がいれど、過去それなりに残業をしてきた経験はあります。一月150時間程度の残業、年間にして1200時間を超える残業をした経験が私にとっ[…]