色々な期待をもって会社へ入社されることと思います。
しかし…あらかじめ職種や勤務地、携わる仕事が決まっている企業へ入社する方もいれば、配属は後から決定という企業へ入社する方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合はまだ不安な部分もありますよね。もし、配属面談を通して配属が決定されるのでしたら、是非、それも大事な大事なステップの一つですので、採用選考の面接同様に心して望んで頂きたいと思います。まだ油断はしてはいけません。
ここでは配属を人事担当者が面談を通して行うというケースを想定し、話をしたいと思います。
少なくとも、いち人事担当者の私自身はこの様なスタンスの方の配属は極めて悩みます。“彼を知り己を知れば百戦殆うからず”ということで、少しでも参考になれば幸いです。
配属に関連した希望について…これは主に、採用選考の際と、企業によっては合格後の配属希望調査や配属面談において聞かれることになるでしょう。合格後の配属面談…これは配属ガチャとも言われ恐れられていますね。ただ、正直、配属先は「どこでもい[…]
配属面談の時期でしょうか? 配属面談、入社前に行われる会社もあれば入社後に行われる企業もありますね。 大きな企業では配…
配属面談とは
配属面談とは端的に述べると、入社直後(初任)の所属部署・勤務地等を決めるための面談となります。
企業によっては配属面談が2度・3度あるようなケースも存在します。これはあまりにも組織が大きすぎる等の場合や、権限が別れている場合に1度だけで配属が最後まで決定せずに、複数回存在しているケースがあります。
例えば…
○○株式会社での内定が決まったが、事業体が複数あるような場合、まずこの事業体を決める配属面談があります。そして、更にその事業体の中には本部・部・課があり、最終的にはこの”課”までを決める必要があります。
そうなると、一度の面談のみでは決められず、段階を踏んで配属面談を進めていくケースがあります。
一度目の配属面談は事業体・職種を決める面談、二度目の配属面談は決まった事業体・職種をもとに更にその事業体の中で具体的な所属・勤務地を決める…という場合もあります。
配属面談はいつ行われる?
もちろん、企業によって様々なのですが、概ね以下のタイミングで実施されると考えます。
合格(内定後)〜入社前
この場合、正式に内定となった10月〜3月の間に行われるケースが多いと考えます。
10月の内定式や内定者懇親会の中であらためて会社の中の組織について詳しく紹介をしたり、あらためて先輩社員・同期とも交流を深めてもらいその上で、内定者から配属に関する希望を取り、面談を行う。
そして、入社前には配属を決めて入社後のスムーズな配属に繋げるという意図もあると考えます。
入社後〜新人教育期間中
入社後の新人教育期間中に行う企業もあります。企業によっては新人教育も集合で3ヶ月〜半年近くやるような企業もありますが、それはさておき、その教育期間中に配属面談を行うケースです。
入社前に行うよりも、更に詳細に会社のことを知ることが出来たり、会社の中のこともより理解が進んだ中で面談が実施できるのは新入社員にとっても良い点となります。
企業側から見た際にもその教育への取り組み姿勢や成績等も配属決定の際に加味することができるというメリットもあります。そのため、ココのタイミングで配属面談がある場合は、教育・研修期間中もしっかりと気を引き締めて取り組む必要があります。
一体配属面談では何を話すのか?
当然会社によって異なりますが、複数の事業体を抱えている企業であれば、
つきたい職種
希望の勤務地、etc.
についてと考えます。配属面談は主にこの3つを決めるために、会社に入った後どのような事をしたいかを改めて聞かれる場となります。
特に総合商社ともなると、事業体はファッション関連から、食料、ヘルスケア、エネルギー、金属等々と多岐にわたりますし、職種も様々です。
「営業」という希望は通っても、ヘルスケア希望なのに金属部門に配属されてしまったら極めてモチベーションが下がってしまうかもしれませんね…。
配属面談を通して人事が達成したいことは何か?
“彼を知り”ということで、人事は配属面談を通して何を達成したいのかですが…
大きい目標、思い、理想としては、皆さんの希望・適正と部門からのニーズをマッチさせ、配属先部署及びそこへ配属される皆さんの両方に喜んでもらえることを目指しています。
・皆さんからは「あの部署に配属されて良かったです!仕事大変なこともありますが、楽しいです!」
・職場からも「今度来たA君はすごく頑張ってくれているよ。うちの部署に配属してくれてありがとう」
と言ってもらえるのが励みです。
一方で、現実として身も蓋もない話をするならば…前述の様な思いも持ちつつも、現実は各部門への配属者の割り振りをコントロールしなければならないというミッションもあります。
それは、人事として○○事業体へXX人、△△事業体へXX人、□□事業体へXX人、営業はXX人、経理はXX人であったり、関東営業所へXX人、関西営業所へXX人、九州営業所へXX人であったりをコントロールしなければならないのです。
会社側(各事業体・職種・勤務地への人数、職場が求める能力・スキル)と、皆さん(事業体・職種・勤務地への希望、持っている能力・スキル)を全体としてマッチさせることが現実としての目的です。
では…実際配属面談ではどう立ち回るか?大切なポイントは?
初志貫徹、出来れば意見をぶらさない。軸を通す。
採用面接時と配属面談時の話をぶらさないのは大切なポイントの一つです。
当然、担当者は採用面接時の面接調書に事前に目を通しています。選考時と配属面談時に話が変わっていたら、そこは人事からするとつっこみたい(しっかりと聞きたい)ポイントの一つとなります。
採用面接時~配属面談時まで一貫した想いを持っていると、ぐっと人事の心にも伝わってきます。
専門性を軸に自分の思いをベースに
発言イメージは、総合商社や大手SIer企業、電機メーカー等複数の業界を相手にしているBtoB前提ですが、何故その事業体を志望するのかの根拠も比較的明確で私はぐっときます…。軸が一本通っている人の希望はその軸を叶えたいと感じます。
自分の性格や強みをベースに
相手の意見を受け止めつつも、揺さぶられても、ぶらさない
人事は面談を通して根ほり葉ほり聞いてきます。
全体調整を図らないといけないので…。つまり、一番に希望している事業体・職種・勤務地以外への興味・希望度合について聞いてきます。第二希望、第三希望をさぐってくるわけですね
もしかしたら、事前に配属の希望調査をとる企業なんかもあるかもしれません。そして、もし、あなたが第一希望を通したいのであれば、変に人事の意見に同調することはありません。
人事は話を広げたり、他のところに皆さんが発言した内容を当てはめたり誘導してくるかもしれません。
と…何故“その職種”でなければならないのか、何故“その業界”でなければいけないのかをくどくど聞かれるわけですね…。
何故なんでしょうか?それをしっかりと予め自問自答し、考えておく必要があります。
ここで、「う~ん…そうですねぇ…」となっていては、しっかり考えられていないんだなと思われてしまいます。
しっかりと、一旦意見を受け止め、
おそらくこの後はそのアルバイトでの具体的な話を深堀されますね。
また、人事は場合によっては、あなたが第一希望としている事業体や職種、勤務地のデメリットを上げてくるかもしれません。
なかなか、「どちらもです」とは言い辛いですよね。人事としても「どちらもです」という回答を期待しているわけではありませんが、しっかりと自分の中で軸を決めておき、優先する方を述べてください。
いろんな観点・情報を与え、最終的には、出来るだけ皆さん自身と受け入れる職場、双方が納得し、願わくは喜んでもらえるように人事も必死なわけですね。
変に人事に甘い言葉を送らない
ありがとうございます。その一言とっても救われます。
けど、それを言ってしまうと、本当にどこになるかわからなくなってしまう可能性もあります。
やる気に満ち溢れた良い一言ですが、そこは希望があるのであれば、その“希望先”にやる気を込めて、~で頑張らせて頂きたいです!と言っていただいて問題ありません。
(本気で、どこになっても頑張りますという思いがあれば、もちろんそのように言っていただいてウェルカムです。)
しかし、ゆずれるラインは用意しておく
人事担当者から、正直ベースで会社として全員の全ての希望を通せるわけではないので、何を優先したいのか?と聞かれるかもしれません、その際、何か一つを強く通したいなら逆に譲れるラインを用意しておくと人事側の検討の幅が広がります。
“営業”という職種が譲れないのか、“エネルギー”という関わる事業体が譲れないのか、”勤務地”なのか。事業体も、職種も、勤務地も全部主張されたら、極めて困りますし、極論、もういっそ叶えられないから全部第二希望にするか…となっても困りますよね?
新卒での就活における面接や、配属面談、配属希望調査などで問われる「希望勤務地」。多くの方が、「希望勤務地」を叶えたい!と思っているのではないでしょうか?はっきり言って、東京勤務が良い理由は、地元が1都3県だから、大学が関東だから、彼氏・彼女[…]
もう一歩踏み込んで自己分析をしてみる
就活時に受けた適正テスト、色々なサイトで無料のものもあるので、実際に受けて自分の性格特性や強み・弱みなんかもそれらを通して把握している方も多いかもしれません。
最近では、”強み”にフォーカスした才能をみるストレングスファインダー(累計100万部突破)が巷ではよくみかけられます。
弱点をなおすことを中心に回っている世界で生きることには、もううんざりしていた。社会は常に人々の短所に焦点をあてる。世界中の人々は皆、その考えから離れられないようだった。しかし、私たちはもっと大事なことを発見した。短所ではなく、長所を伸ばすことにエネルギーを注いだ方が、人は何倍もの成長を手にすることが出来るのだ。
さあ、才能に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0より引用
苦手なこと・弱点・弱みにフォーカスするよりも、強みにフィーカスして、強みを活かす方が活躍も出来るし、成長も出来る、ということですね。その自分の強みの認識に本書は非常に役立ちます。
何より、資質の解説が非常に丁寧で細微まで作り込まれているので、ただ、あなたの強みはチームワークです!と言われるよりもかなり説得力がありますし、自分の想像が及んでいなかったことにも気付かされます。
以下書籍にて34の定義された資質のうちのトップ5を確認することが出来ます。是非、ご一読の上、テストも受けてみてはいかがでしょうか。就活の時に行ったパーソナリティテストよりももう一歩踏み込んだ自分の強みの再認識につながると思います。
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ちなみに、私の結果は
1:着想
「着想」の資質が高い人は、新しいアイデアを考えるのが大好きです。見た目には共通点のない現象に、関連性を見出すことができます。2:調和性
「調和性」の資質が高い人は、意見の一致を求めます。意見の衝突を嫌い、異なる意見でも一致する点を探ります。3:内省
「内省」の資質が高い人は、知的な活動に多くの時間を費やします。内省的で、知的な議論が好きです。4:達成欲
「達成欲」の資質が高い人は、並外れたスタミナがあり、旺盛に仕事に取り組みます。自分が多忙で生産的であることに、大きな満足感を得ます。5:学習欲
「学習欲」の資質が高い人は、学習意欲が旺盛で、常に向上を望んでいます。結果よりも学習すること自体に意義を見出します。※解説文はhttps://www.gallup.com/cliftonstrengths/ja/253721/CliftonStrengths-34資質.aspxの個々の項目より引用
でした。
さいごに
本質的なところ少々、本質ではない枝葉事にも大分触れましたが、色々な考え方がありますよね。
本当はぶれてもいいんです。人事担当者としては配属先の職場のことを考えつつもみなさんの事もしっかり考え、双方が可能な限りハッピーになったらいいなと思い、全体を俯瞰してみて配属を決めています。
変に何かに固執し頑固になるよりも、しっかりと考え抜いたうえで悩むところがあれば相談をしてくれればと思います。
よい配属結果となるといいですね!(尚、そもそも配属者数が1名2名等の少ないところへの希望は当然通りづらいので、あらかじめ覚悟をもってのぞんでください。)
配属面談の時期でしょうか? 配属面談、入社前に行われる会社もあれば入社後に行われる企業もありますね。 大きな企業では配…
配属面談で希望を検討する際のひとつの要素だったり、配属された後に自分の配属部署が出世コースなのかどうのかであったり、配属先の社内での位置付け(出世コースか否か)は多くの新入社員が気になるのではないでしょうか。こちらでは、いち人事の観[…]
私もそうでした。新卒で”人事志望”で就活をしました。ただ、振り返ると、自分が入社して希望先である”人事”に配属されたことは非常に運が良かったとしか言いようがありません。いわゆる、大手企業で同期は数百人。人事希望者が何名いたのかはわか[…]
アンテナの高い人は感じているかもしれませんが、昨今の企業における新卒採用活動は今までの一括採用スタイル(大量に応募者を集めてふるいにかけ大量に落とし、残った人材を採用する)から、個別採用スタイル(自社に合う人材をピンポイントに狙って取ってい[…]
就職活動(新卒)・転職活動、いずれの面接においても、様々な種類の問いが面接官から投げかけられます。「弊社は第一希望ですか?」「全国転勤に支障はありませんか?」「なぜ、弊社を希望するのですか?」「出張が多い業務ですが大丈夫[…]