転職を意識し始めた時、在職中、働きながらの転職活動vs退職後、会社を辞めてからの転職活動、どちらが良いのか…といった考えが頭をよぎるのではないでしょうか。それぞれのメリット・デメリットの詳細については以下記事て書いておりますのでそちらも合わせてご一読いただけますと幸いです。
転職活動をする際に退職後の転職活動を検討する人は、それと同時に在職中、働きながら転職活動をするとこのメリット・デメリットも気にされるのではないでしょうか?(在職しながら転職活動ありきで”退職後”といった発想がない方はあまりどちらのメリット・[…]
「離職中」「退職済」この単語だけで企業の採用担当者によっては少なからず”懸念”を抱きます。何故先に退職したんだろう?何かあったのかな?何か不都合な理由じゃなければいいな…等々と考えます。転職者側から見ると退職後の転職活動のメ[…]
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在職中vs退職後の転職活動 メリット・デメリット比較
転職活動に割ける時間
一日の就業時間は大体の企業で7時間~8時間程度と考えます。平均20時間残業/月であれば、就業時間+一日あたり1時間で8時間~9間程度。この時間が完全にフリーになる退職後、会社を辞めてからの方が間違いなく時間が取れます。その時間、ひと月にしてなんと160時間~180時間。
一般的な転職活動期間である、3ヶ月~半年の3ヶ月で考えると、480時間~1160時間もの”時”が自分のものとなります。転職活動以外にも、資格取得などに投資する十分な時間も出来るため”時間”という観点では退職後は申し分がないです。
転職活動以外にまで費やせる時間をたっぷり得ることが出来ることは大きなメリットとはなります。
応募出来る企業数
これはやや見方によるところもありますが、期間を決めた場合は、
在職中であれば一日に複数社の面接を入れるなんて芸当はなかなかできませんが、退職後だと時間の自由が効くため、企業の予定を最優先にすることも出来、さらに一度に多くの企業に並行して応募をすることができるでしょう。
ただ、比較において”転職活動期間”をある程度差をつけると、在職しながら半年間の転職活動と、退職後の3ヶ月の転職活動では、当然退職後の方が依然として数は多いと考えますが、在職しながらも十分な数の企業を受けることが出来ると考えます。ただ、もちろんその場合は転職活動期間を長く行えば…という場合ですが。
資金・収入面
転職活動そのものでお金を使うという場面はそれほどないかもしれませんが、生活の根幹に関わるというところでは検討の際に外せない観点と考えます。これは、
基本的に多くの人は、退職後は収入が途絶えることになり、貯蓄を切り崩しながら転職活動を進めていくこととなります。一方で在職しながらの人は、収入を得つつ、むしろ人によっては貯蓄もしつつの転職活動となり資金・収入面での心配は少ないものと考えます。転職活動が長引けば長引くほどのこの面での”差”は大きくなってきます。
退職交渉等退職にあたってのストレス度
転職をする際に当然発生するのが、退職交渉です。現職に退職を申し出ると十中八九で言われるのが、退職の慰留ないし退職日の延長です。(素直に「わかりました」と言ってもらえるケースは少ないのではないかと考えます。)
退職の申し出から退職日の調整自体は避けられない事象ですが、退職後に転職活動をする場合は、自分さえよければ退職日は後ろ倒しも出来ます。しかし、在職しながらの転職活動ですと、合格の後、「○月○日での入社でお願いします。」と内定先から言われます。
大体ここで、現職と転職先で解離が発生します。
・現職:後任もこれから探さなければならないし、引き継ぎもしてもらいたい。3ヶ月は欲しい。そんな直ぐでの退職は認められない。
・転職先:1ヶ月後の○月○日での入社をお願いします。○月○日入社が不可の場合はご縁がなかったものと致します。
と…この間を”あなた”がうまく調整しなければなりません。退職時期と入社時期が折り合わずに内定取り消し・内定を辞退せざるを得ない。そんな話もあったりするくらいです。
自身のキャリアに与える影響(離職期間の発生)
キャリア上に空白があること事態が即座に問題となるわけではありませんが、その空白期間の存在が長くなればなるほど、悪影響を及ぼす可能性が出てきます。
在職中との比較になりますので、尚のことですが離職期間が長くなればなるほど、その間就業経験は積めないこととなります。在職中の人はバリバリ仕事をこなして更なる経験を積み、スキルを伸ばしている一方、退職後の人は仕事から離れビジネス感覚も薄れ、スキルも高まらず、といったことが危惧されます。
あくまで危惧ですので、退職後にしか使えないまとまった”時間”をしっかりと資格取得等で成果として見える形に出来れば、離職期間も価値あるものとなると考えます。が、とは言ってもという実態もあると考えますので、”離職期間”の長期化は甘く見ない方が良いです。
空白期間について問われたときに、良く「資格取得の勉強をしていました」と答える人がいますが、実際に資格が取得出来ていたり、具体的な話でない限り、正直パッとしない説明と考えます。
企業側から見た印象
やはり、企業側として純粋に「何故、会社を辞めてから転職活動をしているのだろう?」と気になります。心身の不調?うちに来ても耐えられるのか?、何か前職でしでかした?等々と勝手に心配になったりします。企業側として、退職してから転職活動をすることに対しての前向きな理由が存在するかもしれないことついてあまり発想が至らないのが実態と考えます。
「何故、会社を辞めてから転職活動をしているの?」という質問の意図は「我々の漠然とした不安・懸念を払拭する納得出来る理由を下さい」ということにもなります。
在職していさえすればこのようなことにはならないため、この点では在職中に利があるものと考えます。
在職中vs退職後の転職活動 メリット・デメリット総括
在職中 | 退職後 | |
転職活動に割ける時間 | × | ◎ |
応募出来る企業数 | △~○ | ◎ |
資金面の余裕 | ◎ | △~× |
自身のキャリアに与える影響 | ○ | ○~× |
企業側から見た印象 | ○ | △ |
これらのどれが自分自身にとって重要かによってどちらをとるのかということになってくると考えます。
在職中の転職活動の総括
”決意”さえあれば、ある程度の長期間(半年~1年)の転職活動も可能であり、資金面での心配もないため、大変ではあるが、満足の行く企業から内定がもらえるまで活動し続けることが出来ます。
大きい意味での致命的なデメリットは特になし、と考えます。強いて言うなれば、満足いく転職先からの内定が出ないことでの転職活動の長期化、また、最終的に転職へのモチベーション低下による転職活動の諦めは大きなデメリットになりうると考えます。
退職後の転職活動の総括
ブランクの長期化は転職活動において不利になるため、短期決戦で転職を決める必要があります。その期間は一般的に転職にかかる期間と同じ、3ヶ月~半年以内と考えます。そのため最終的に満足の行かない企業への転職になってしまう可能性もゼロではありません。
デメリットは転職活動がスムーズに行かなかった際のキャリアの空白期間の長期化と、収入がないことによる資金面での苦労、その双方からくる精神的なプレッシャー等々となります。
それぞれ踏まえた総括
この記事にたどり着いていただくまでに他に様々な記事を読んでこられたかもしれません。
ここでも総括としては、一度離職してしまうと後がなくなり、途端に様々なリスクが大きくなると考えますそのため、
退職後に転職活動をした方が良いかもしれない人
現職に引きづられて転職にコミット出来る自信がない人
□プライベートの都合よりも現職の都合を優先してしまう人。
□チームメンバや上司に思い入れがある人。
□引き継ぎを100%自分としてやりきったと思えるまでやり遂げたい人。
□現職から強く引き止められたら断れないかも…と思ってしまう人。
※ただ、これと比べても会社を辞めてからの転職活動の方がデメリットを上回るではと個人的に考えます。
転職先をしっかりと決め切る自信がある人・コミット出来る人
□現職に残るという選択肢はない人。
□期間を決めてやり切る決意がある人。
現在の就業環境が劣悪で辞めることが先決である人
□現職が忙しすぎて転職活動に時間が割けない。
□上司等人間関係が嫌すぎて心身への影響がある。
□パワハラ・セクハラ等ハラスメントが辛く耐えられない。
□コンプライアンス違反な対応を強制され一刻も早く離れたい。
転職活動以外にもまとまった時間が欲しい人
□海外に語学留学に行きたい。
□まとまった時間を使って資格勉強・資格を取りたい。
家庭の事情がある等その他
在職中に転職活動をした方が良いかもしれない人
□収入が途絶えること・貯蓄を切り崩すことに不安がある人
□転職に妥協をしたくない人(今より良い会社(給与・働き方等)に行くことは絶対の目標)
□現職に残ることも選択肢のひとつな人
□特別会社を辞めてから転職活動をしなければならない強い理由・思いがあるわけではない人
これらに該当する人は在職中の転職活動をおすすめします。
いずれであっても転職サイト・転職エージェントの活用がお勧め
一緒にスケジュールも考えてくれます。また、転職に関する情報収集・情報提供も行ってくれるため、在職中の時間がなかなか割けない場合にもおすすめです。
何より良くも悪くも転職を進めるお尻たたきをしてくれるため、転職をする!と決めたなら自身を追い込むためにも転職エージェントと話を始め出してしまうのは良い手です。
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さいごに
どちらでも転職はやり遂げられると考えますが、どちらを選ぶかは”あなた”次第となります。ただ、転職活動のゴールは転職することではないはずで、転職を通して達成したいこと、叶えたいことがあるはずです。その目的が何かを忘れずにどうしたらその目的を達成できるのかという観点で、在職しながらもしくは会社を辞めてからの転職活動を選んでいただければと思います。
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