就活をしていてやっかいなことの一つに上げられるのが、「面接調整」かと思います。今の就活スタイルの都合上、企業の採用活動解禁タイミングで就活生の多くは一気に20社、30社もの企業にエントリーをして、幾つもの会社説明会に参加して、ES・適性検査等を経て面接に進むことになります。
説明会も面接もオンライン化が進みその出席ハードルもかなり下がりました。一度に多くの企業にエントリーしたり、思った以上にES・適性検査を通過した場合、一度に何社とも面接の調整を同時並行で進めることにもなります。
とにかく非常に負担です。そうなると、さまざまな都合から面接をキャンセルしたい、リスケしたい、と思うケースが出てくるかと思います。ここでは特に、”ドタキャン(当日キャンセル)”に焦点をあてていち人事としての見解をご紹介いたします。
面接の当日キャンセル(ドタキャン)は出来るのか?
いち人事として、しては欲しくはないですが、出来る出来ないの話にフォーカスした際は、
無断ですっぽかされるくらいなら当日の直前でも構いませんので、キャンセルの連絡をいただきたいというのも企業側の本音と考えます。
面接の当日キャンセルをしなければならない理由は人それぞれかと考えます。そして、何を優先するかという選択肢も基本的には学生(”あなた”)に委ねられています。
面接の当日キャンセル(ドタキャン)がその後の選考に与えるリスクは?
ドタキャンは「出来ます」と言っても、ドタキャンをした結果それが学生(”あなた”)に与えうるリスクというものも当然存在します。
もし、”あなた”がその企業の選考を辞退するのではなく、何らかの事情で当日の選考(面接)はキャンセルをして再度、面接の日程を組み直したいと考えている場合は以下の様なリスクが考えられます。
※当日キャンセル(ドタキャン)=辞退の場合はこの限りではありません。
1:タイミングによっては合格確率の低下
就職活動はスピード感も非常に大切です。外資系企業やベンチャー等はさておき、日本の企業は過去は大学と経営者団体の間で結ばれた”就職協定””倫理憲章”に縛られ、足並みをそろえた広報開始日・選考開始日に縛られてきました。
そして経団連が旗振りをしなくなった今は、政府が主導でこのスケジュールをガイドしています。
さて、つまり、このスケジュールに沿う企業も多い今は、3月1日以降一斉に採用活動をオープンにして活動が開始されるということになります。
こなると、選考に乗る日程が遅くなればなるほど、企業側の採用枠はどんどん埋まっていきますので、面接の当日キャンセル→再調整というプロセスを踏んでいると先に受けた学生の方が先に合格がでて、後からの学生にとってはどんどんハードルが高くなってしまうことになります。
そのため、タイミングによっては合格確率が低下したり、そもそも最悪募集が締め切られてしまうという可能性もはらんでいます。
2:理由によっては企業側に悪印象を与える
例えば…よもやこの様な理由を企業に伝えるとは思いませんが、「本日、他社の選考と日時が重なっていることに気づきました、申し訳ありませんが、本日の御社の選考はキャンセルさせていただき、再調整させて頂けませんでしょうか。」などの理由の場合、企業には極めて悪い印象を与えるでしょう。
そうでなくとも、ただでさえ、当日キャンセルは良い印象は与えないため、その理由の妥当性も従業にはなってくると考えます。
3:グループ採用をしている企業の場合はグループに連携される可能性
企業によっては、親会社を中心にそのグループ会社を含めての一括した採用活動を行なっている企業もあります。
会社によるかと思いますが、当日キャンセルをした、という情報はデータとしてグループ会社間でも共有されている可能性があります。
ただ、大手になればなるほど当日キャンセルをする学生も一定数いるためわざわざその点だけをとって共有するということは考えづらいです。
しかし、これが面接の無断欠席、となるとグループ採用として活動しているグループ会社全体に共有がされることもあり得ます。
その後の選考に進む意思がなければ辞退の連絡をするのが良い
「キャンセルさせてくだい」と言われても、企業側としては「面接のキャンセルはわかりました。(再調整を希望するの?それとも辞退なの?)」となります。
そのため、もし”辞退”を意図しているのであれば、キャンセルだけではなく、むしろ辞退を伝えることを主目的にして、「面接はキャンセル、何故なら選考辞退をしたいため」という旨を伝えましょう。
面接の当日キャンセル(ドタキャン)も止むを得ない理由とは
その② 体調不良
その③ 家族の看護・介護
その④ 災害
等々です。
企業側も今後”お客さま”にもなりうる候補者の方に対して自社のイメージを下げたくはありませんし、むしろ良い企業であればあるほど、”人”に対して丁寧に対応をしてくれます。そのため、この様な止むを得ない理由であれば選考日程の再調整をしてくれるでしょう。
面接の当日キャンセル(ドタキャン)の理由に”寝坊””日時の勘違い”は許される?
企業によると考えますが、無断での欠席とは異なり、「事前」に連絡が出来ていれば再度面接の調整が出来る可能性もあると考えます。本来は、理由の正当性が高ければ高いほどそれに越したことはないと考えますが、”寝坊”や”日時の勘違い”などの、本人(”あなた”)責100%の理由であっても、事前に企業に謝罪・連絡ができれば、後日の日程に振り替えてもらえる可能性はあるでしょう。
再調整を受け入れてくれる企業、受け入れてくれない企業どちらもありえますが、誠心誠意お詫びをした上で、あとは企業側の判断に任せましょう。
いち人事として思うのは、人間誰しもミスはあるということです。面接官側だって、面接の日時を勘違いして遅刻する、なんてことは起こっていたりします。お互い様です。
面接の当日キャンセル(ドタキャン)の方法・伝え方は?
方法は一択、
となります。当日キャンセルをする場合は企業に電話で連絡をするのが良いです。もし、日程の再調整を望んでいるならなおさらです。
メールや採用システムを通しての連絡では、当日の面接時間までに面接官にキャンセルの連絡が届くとは限りません。
最悪、”あなた”の連絡は面接官に届かず、後から事前連絡があったことがわかったとしても、「時間を無駄にされた、当日キャセルなら電話の一本でもして然るべきだろう」と悪い印象しか抱かれません。
なお、キャンセルを伝える際はしっかりと謝罪の言葉も含めて伝えるようにするのが大切です。
日程の再調整を希望する場合
体調不良を一例としておりますが、身内の不幸、その他止むを得ない家庭の事情等理由は適宜変えていただければと思います。
面接のキャンセルと共に辞退を伝える場合
…(略)…
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新卒就職活動にはスカウトとエージェントの併用がおすすめ
リクナビ・マイナビでの就職活動がスタンダードな方法の一つになりますが、最早それだけでは就職活動の成功は望めなくなってきました。
それは、新卒採用市場において、学生がとる就活方法も多様化してきており、企業側としても、採用計画を達成するためにやはり同様に多様な採用方法を取り入れてきているためです。
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さいごに
面接を当日キャンセルする多くの場合は、その後の選考に進む意思がないことが多いのではないかといち人事としては感じてはいます。
しかし、人によっては止むを得ず面接の当日にキャンセルをしなければならない方もいるでしょう。その様な場合は、遠慮なく企業に連絡をしましょう。
当日の直前になっての欠席連絡がしづらいから…と連絡しないまま欠席をしてまうことは、ただの無断欠席になり、企業側として不合格または辞退扱いをせざるを得なくなってしまいます。
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