まだ売り手市場ではありますがコロナ禍も相まって求人倍率はこれまでと比べてガクッと下がりました。つまり、就職活動も非常に厳しくなってきているということが言えます。そんな中で、なかなか就職活動がうまく行っていない人も多くいるのではないでしょうか。
7月、8月になり、もう9月・・・内々定を持っている人はすでに内定式の案内も来て10月の式を心待ちにしている時期です。ここでは、もし就職活動がうまく行っておらず、これまでエージェントを活用してこなかった方、スカウト(逆求人)型サイトを活用してこなかった方、志望に大手Gr会社をスコープに入れていなかった方はぜひこの三つをスコープに入れてみてはどうでしょうか?という提案になります。
二極化に伴う就職難易度の高まり
新卒の就職活動のニュースを見ていると、やはり、就活における「内定」も二局化している様子です。
・早い内から就活を始めて、早いうちに内定を得て就活を終了する人。
・就職活動の中で複数の内定を得て就活を終了し、10月の内定式まで複数内定を所持し続ける人。
そんな人達がいる一方で
・エントリーシートを送るも書類選考がなかなか通らない、面接まではいくけど、面接で落とされる・・.etc.
と様々な理由で秋頃もまだ内定が得られていない方も多くいます。
リクルートによると、2022年卒の8月1日時点の就職内定率は85%とのことです。
<参考>
2022卒 8月1日時点内定率 85%
2021卒 8月1日時点内定率 81%
2020卒 8月1日時点内定率 91%
何故大手企業のGr会社が狙い目なのか
グループ会社と言えばまだ聞こえは良いですが、別の言い方をするなれば、要は”子会社”ということになります。”親会社”がそれなりのネームバリューがあるが故に、親会社に人は集まるものの、子会社にはあまり応募が来ない、というのがリアルにあったりします。
ココで大手企業のGr会社をおすすめしている理由の一つは、コンプライアンス的にしっかりしている可能性が高いため、これまで名前も聞いたこともない中小企業やベンチャー企業に入るよりもリスクが少ないであろうと考えるためです。
いち人事のリアルな話
私自身仕事の中で採用に携わる中でも、その傾向は顕著に感じていました。当然といえば当然ですが、やはり、多くの学生は最初は大企業・親会社等知名度の高い会社を中心に応募する傾向が強いです。グループ採用などをやっていると、リアルにその数字が出てきます。親会社には非常に多くのエントリーが集まるものの、あまり知名度のないグループ会社には人が全然集まらない。これが子会社側のリアルです。
ただもちろん、就活サイトなどであげられる、○○会社のグループ会社”御三家”なんて言われているような会社はそれなりの応募がありますので、ここではその”御三家”に入れない大手Gr会社は応募者が少なく大変苦労している。ということですね。
大手Gr会社のメリット・デメリットについて
大手Gr会社にもメリット・デメリットがありますので、その両面をまずは理解した上で自分なりにどうするかを考えてください。
就職(転職)活動において、ただなんとなく大企業(親会社、本体)なら給料もある程度よさそうだし、福利厚生もよさそうだし、教育・研修もしっかりしてそうだし…等々のイメージで親会社を中心に活動をされている方は多いのではないでしょうか?ただ、「“親[…]
子会社が実はおすすめな理由という記事も書きましたが、おすすめできない点も当然あります。残念ですが、厳しいリアルな視点で見ていくと子会社のネガティブに見える点も多くあります。ここでは、後ろ向きな視点で子会社に就職することのデメリットを述べてい[…]
ここでは大手Gr会社を狙え、としていますが、新卒採用に苦戦しているのは大手Gr会社だけではありませんので、中小規模の企業を狙うのも有効と考えます。
エージェントがおすすめな理由(企業の状況から)
秋頃になってくると企業側も立てた採用計画を達成するためにいよいよ危機感を強く感じてくる時期です。学生側としても企業側としても、新卒採用は3月広報解禁~6月選考解禁といった政府主導の大きなスケジュールを目安として活動をしています。実際は多くの企業が3月の広報解禁前から採用活動を始めている実態もありますが、それはさておき・・・大手や人気度の高い会社ならいざ知らず、大手Gr会社ともなると知名度がない割に、数十人の新卒採用を行っていたりなんてことは珍しくありません。そして、毎年その人数を確保するために四苦八苦しています。
そんな中で、この秋頃の就活で新卒採用が上手くいっていない会社が目を向ける方法のひとつが”エージェント”の活用です。
通常一般的には企業もリクナビやマイナビ自社サイトを通して、採用活動をしています。この採用の仕組みは人の労力はかかるもののコスト的にはそこまでかかりません。
ただ、この秋時期になると採用計画未達の危険も出てきてお金(人材紹介料)を払ってでも計画を達成しないと!というマインドが企業側も強くなってきます。かと言ってもうマイナビ・リクナビでは応募者を集められない。どうしよう。
他にも、内々定を出して承諾までしてくれていた学生が10月の内定式を目前に辞退をして、突然採用計画が未達になってしまった。どうしよう。なんてこともあります。
と、そこで出てくる案が新卒エージェントの活用となります。
エージェントの活用が企業側からとしても応募を集める手段となるので、ここを狙う、という作戦がこちらの記事の主旨です。
エージェントがおすすめな理由(”あなた”の状況から)
これまでの就職活動を振り返ってみてください。
一人で試行錯誤しながら頑張ってきた人
どのような就職活動をこれまでしてきましたか?きっと色々と悩んで努力をしてきたものと思います。就職活動の方法に「正解」があるわけではありませんが、もし、ここまで一人で頑張ってきたのであればこの時期以降は他の方法を頼ってみる時期と考えます。そのひとつがエージェントの活用です。
これまでの就職活動でな”何”がネックとなり内定が得られなかったのか、不合格が続いたのか、それは客観視しないとなかなか分かりません。
ただ、闇雲に適性検査を受け、エントリーシートを書き、通ったら面接に望む。その繰り返しで、落ちた際も振り返るものの、”自分”なりの主観的な反省に留まってしまっており実は次につながる改善までには至れていない。
なんていうことが、一人で頑張ってきた人にはあると思います。
エージェントであれば第3者として、客観的にエントリーシートの添削から、面接の指導まで網羅的にサポートをしてくれます。
院試落ち・公務員落ち等、何らかの事情でこれから就活をする人
色々な事情で就活が遅れてしまっている人がいると思います。
・卒業に向けて学業・研究が忙しくて就活どころではなかった。
・大学院を目指していただけれども、院試に落ちて就職に切り替えたor院の進学をやめた
・公務員を目指したいたけれども、民間企業への就職に舵を切り直した
等々あるかと思います。
いずれのケースにしても、就職活動として他の人に比べて大きく遅れをとっていることには違いはありません。
3月頃から就活をした人は何十もの会社にエントリーをして、適性検査対策をして色々な種類の検査を受け、ESを書いて、面接を受けて面接慣れをして、、というのを経てやっと、1社・2社の内々定を得ているわけです。
しかし、この夏(8月)・秋(9月~)以降は、募集企業がグッと少なくなり、一度に多くの企業にエントリーをして場数を踏んで、なんてこともできない時期です。そのため、就活生として早い立ち上がりと、効率的な活動を進めないといけません。
その”効率的”な就活に活用できるのがエージェントとなります。
おすすめのエージェントは?
最近は新卒の就職活動におけるエージェントも多く存在しております。
そして多くの紹介会社の営業が一生懸命日々、企業に売り込みをかけています。
Job Spring:丁寧なカウンセリングと学生のキャリアに真剣に向き合ってくれる就活支援会社です。
「相談」から始まる就活支援サービス【キャリセン就活エージェント】:企業向け採用コンサルティングも行っているため、 採用担当のホンネを熟知しており、内定イメージを持った企業紹介が可能な就活支援会社です。
エージェント活用で気をつけてほしいこと
無い内定だからこそ、”あなた”自身も企業側と同じく焦っていたり不安に感じている部分があると思います。だけど、その気持ちに負けて”安易に就職先を決めない”ことを心に留めておいて欲しいと思います。
最近は、第二新卒へ非常に熱い視線が向けられています。私自身も毎年採用していますが、最近そんな中でパラパラと転職理由を深堀する中で出てくるのが、「新卒就活エージェントを使って1社目に就職したが…。」という話です。就活エージェントは非常に良いサ[…]
の通り、新卒でエージェントを活用して失敗しましたなんて話は、第二新卒の採用活動などで意外と話として聞きます。
エージェントももちろん”あなた”の話を親身に聞いてアドバイスをしてくれるかと思います。しかし、エージェントも営利企業です。最終的には、企業に紹介した学生がその企業に入らないと利益を得ることができません。そんなビジネスモデルであるが故にどうしても、”成果(学生がどこであれ顧客企業に入社すること)”を出すことに執着してしまいがちな部分があるかと思います。
また、エージェントも企業からプレッシャーを受けています。エージェント経由で紹介、内定に至った学生の辞退が多いと企業側から次の仕事の依頼がなくなってしまうことも危惧されるため、やはり、内定が出たらその企業への入社をすすめてくるものと考えます。
おすすめのスカウトサイトへは?
現時点内定が無い場合、エージェントだけの活用ではまだまだ不安が残るかもしれません。最早、あの手この手で就職活動をしないといけないのも事実ですので、スカウトサイトへの登録をしていなければこれからでもしてみる。
登録していなければ以下の3つを登録しましょう。
なお、登録後は面倒かもしれませんが、企業はプロフの記載率が高い人を優先してアプローチしてきますので、
・必ずプロフを全てしっかりと書きあげましょう。
・写真も登録しましょう。
また、企業は最終ログイン日、何ヶ月以内にログインしたかもスカウトの際の参考にしますので、
・定期的にログインしましょう。
おすすめの逆求人サイト①
大手からベンチャー企業まであなたにオファーが届くスカウト型就活サイト【OfferBox】
オファーボックスは“企業が動き、会いたい学生にだけ会う”採用活動のスタイルです。実はこのオファーボックス、日本最大級の人事ポータルサイトHRproが主催するイベントにて表彰を受けており、企業の人事担当者にも名前が売れているサービスとなります。
新卒版のダイレクトリクルーティング「Offer Box(オファーボックス)」。数年前までは就活生でも耳にしたことがある人の方が少ないサービスだったかと思いますが、今となってはむしろ耳にしたことがない人の方が少ないのではないでしょうか。私自身[…]
おすすめの逆求人サイト②
キミスカでインターン経験・就活状況を人事にシェアしてスカウトを獲得!
キミスカもオファーボックスと同様の逆求人型の就職活動サイトです。導入企業数は300社以上、但し、まだまだオファーボックスの方が、圧倒的に規模が大きいため、優先度はオファーボックスが上とはなりますが、オファーボックスだけでは出会えない企業に出会える可能性があります。
おすすめの逆求人サイト③
dodaキャンパスは贔屓をするわけではありませんが、私の所属会社でも実際に活用しており、一部選考免除等のダイレクトオファーを実際に行っておりますこともあるので、オススメいたします。
新卒向けのダイレクトリクルーティングサービスとしては新しい方ですが、新しいが故に企業側への売り込みも盛んで今後伸びてくると考えております。学生の利用も就活生の5人に1人が利用していると謳っています。
さて、こちらでは、逆求人型の就活サイトのひとつであるdodaキャンパスについてご紹介をしたいと思います。実は、筆者もいち人事担当として企業側の立場でこのdodaキャンパスを活用させて頂いています。そのため、そもそもdodaキャンパスってなに[…]
まとめ
・一方で、大手企業のGr会社も新卒採用が上手く言っておらず苦労している企業が多い。
・エージェントを活用して、”新卒採用が上手くいっていない大手Gr会社”を狙って受けてみることがおすすめ。
・大手Gr会社がおすすめな理由は、コンプライアンスがしっかりしている可能性が高いから。
・エージェント任せにはせずにしっかりと”自分”で考えてすすめましょう。
さいごに
このタイミングでまだ内定がないからといって、心配しすぎる必要はありません。残念ながら大手や人気企業の採用選考は終了してしまっているかもしれませんが、それでも、知名度の低い”優良”な企業で採用活動を続けている企業はまだまだあります。なかなか自分一人では企業を探すこと自体もどんどん大変になってきます。そんな状況だからこそ、応募学生を探している企業と、応募先を探している学生をマッチングさせてくれる、エージェントの活用をおすすめしました。また、スカウト(逆求人)型もおすすめです。それは採用活動を続けている企業から就職活動を続けている学生(”あなた”)に向こうから探してアプローチをしてきてくれるためです。
就活、辛い、うまくいかないと感じる瞬間はごまんとあるのではないでしょうか。それも当然です、就活は上手くいかないのが当たり前だからです。上手く行っている友人・知人の姿を見ると尚のこと辛く感じ、落ち込むかもしれません。しかし、比べても仕[…]
アンテナの高い人は感じているかもしれませんが、昨今の企業における新卒採用活動は今までの一括採用スタイル(大量に応募者を集めてふるいにかけ大量に落とし、残った人材を採用する)から、個別採用スタイル(自社に合う人材をピンポイントに狙って取ってい[…]